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2017年7月29日土曜日

ブリューゲルのバベルの塔

昨日、妻とブリューゲルの「バベルの塔」の展覧会を見てきた。

恐らく、今年の日本の美術展で一番人気と思われ、東京に続き、大阪の国立国際美術館にやって来て、7月18日から始まった。夏休み中は避けた方が良いか、とも思ったが7月末まで有効の電車の切符があったので早目に行くことにした。きっと段々と人気が出てきて会期の最後は大変な混みようになるはずだよ、などと言いながら。

電車の切符は10時から使えるのでそれに合わせて家を出たが、11時には会場に着いた。妻は大人料金の1,500円だが、私は放送大学の学生で、放送大学は国立美術館のキャンパスメンバーズに加入している為に、学生の団体料金が適用されて1,000円だった。

このバベルの塔の展覧会については、日経おとなのOFF(1月号)という雑誌で知ったし、事前にBS日テレ放送でやっている「ぶらぶら美術・博物館」という番組をたまたま見て強い興味を持っていた。

作品に関する知識

近年、美術館や博物館に行くことが増えてきた。それは、楽しむ為には、その作品に関する知識が必要だと段々分かって来たからだろうか。会場では年配の人が大変多いが、恐らくそういう事が分かっている先輩達であろう。

そう言えば、古い西洋の作品には時々ラテン語が書いてある。私はまだまだ美術鑑賞の初心者だが、ラテン語を勉強した事があるので、そういう作品に出会うと普通の人よりも楽しめる。

自分の好みも分かってきた。技巧に優れ、美しさを感じたり、アイデアに感心したりする作品。作者で言うと葛飾北斎や伊藤若冲など日本の画家が多い。現代アートでも細かなイラストは好きだったりする。

情報量の多さが魅力

今回の展覧会はネーデルラントの作家で油絵だ。今迄、油絵は絵の具をボッテリと盛り付けるだけの作品ばかりだと思っていた。しかし、これほど細かな描写の絵は(油絵以外を含めても)初めて見た。絵には1,400人も描かれていると言う。

展示はブリューゲルに繋がる色んな画家の絵を通じて段々とバベルの塔への近づいていく。期待感が高まって、とうとう最後に作品とのご対面となる。

そして、その後に東京芸大チーム制作の3倍(面積では9倍)に拡大したバベルの塔のレプリカを見る。それで見ても十分に細かい。それから、絵を3Dにした映像を堪能する。会場を後にするとバベルの塔を切り開いて内部を見せた絵が置いてある。

それ程、この絵に盛り込まれた情報量は多いし、その情報を読み解く楽しみも増えるのである。

2017年7月17日月曜日

ブログの表示を改善する

ブロガーというシステムでこのブログを書いている。今迄、「見栄えよりは内容が大切だ」と思っていたから、なるべくシンプルな表示を心掛けて来た。

しかし、気になっていた事が幾つかある。

準見出しの件
ブロガーの機能では、文は構造化出来て、ヒラの文は標準、その上のレベルが準見出し小見出し見出し、と全部で4つのレベルが存在する。

私は、準見出しでパラグラフに分けて書いているのだが、その見出しがヒラの文と同じ大きさ文字で、一行の空白と太字になっているだけが違いだった。文章中でも太字を使っているから、それと見分けが付きにくい。

引用のタグの件
それから、引用のタグもあって、引用の部分の表示はボックスの中になって、自分で書いた文と、他人が書いた文を区別出来る仕掛けもある。

しかし、そのボックスの境界が表示されていないので、単にインデントしているだけにしか見えず、見分けが付きにくい。

コメント欄の件
ブログにコメント欄というものがある。これは、ページには記事の最後に自動的に付くようになっていた。


ブログの投稿だと、下記の写真の 0件のコメント: と書いてある部分をクリックしないと登場しないので、今迄はあまり気にして無かった。


しかし、最近はページの記述に力を入れている。読者と繋がるツールとしてあった方が良いのではと思っていたのだが、今迄一度も使われて無かったので邪魔に感じていた。

CSSを追加する

それで、カスタマイズする事にした。テーマのカスタマイズで、上級向けの設定にCSSを追加という項目があって、それで表示方法を変えることが出来るらしい。
  • 準見出し → h4 アンダーラインを引く、見出しを2文字インデントする
  • 引用タグ → blockquote 背景を灰色にする
具体的には、
h4{
padding:0em 2em;
border-bottom: 1px #777777 solid;
}
blockquote{
background-color:#eeeeee;
padding:0.2em 0.4em;
position:relative;
width:88%;
align:center;
}
という要素の定義を追加してみる。以前の準見出しは、上記の 準見出しの件引用タグの件コメント欄の件 のような見栄えだったので、随分と見やすくなった。

レイアウトの変更

コメント欄については、レイアウトを変更することで解決した。footer-1という部分に基本情報ガジェットというものを導入する。それで、私のプロフィールが見えるようになるのだが、公開するのはメールアドレスだけにした。これで、読者が私に連絡する手段ができた。

そして、メインという部分のブログの投稿ガジェットを編集 とすると、ブログの投稿の設定というウインドウが開く。その中で、投稿ページのオプションの部分でコメントのチェックを外すとコメント欄は表示されなくなる。

ところで、そうやっている間に面白いものを見つけた。そのウインドウの一番下にアイテムの並び替えという部分があって、その中の要素に投稿本文がある。そこには、以下の文が掲載されていた。
Lorem ipsum vim ut utroque mandamus intellegebat, ut eam omittam ancillae sadipscing, per et eius soluta veritus.
おお、これはラテン語だ。何と書いてあるのだろう。これ位の長さの文なら訳せるだろうと思ったけど、誰か物好きがやっているに違いないと思って検索してみた。…すると、

これは、ラテン語もどきの意味の無い文らしい、と分かった。見栄えを検証する為に文章を載せる時、文章が読めると見栄えよりも文の内容に意識が向かうので、わざと読めないけど文章らしいアルファベットの並びを載せるのが習わしとなっているのだ。

モバイル用表示には影響せず

残念ながら、今回の 準見出し と 引用タグ の表示改善について、モバイル用表示には影響がなかった。これを修正するには、もっと高度な知識が必要らしい。

2017年7月14日金曜日

名刺を作る

前の会社では自分の名刺を持った事はあるが、自分で自分の名刺を作ったのは生まれて初めてだ。

自家用法人を作ったとは言え、それは事業を目的にしていた訳では無いし、人に自慢する訳でも無いし、法人名が分かれば個人情報も筒抜けになるから寧ろ知られない方が良かった。

そんな理由で、法人名や本名を隠してネット上では活動していたが、最近、こぶり会計帳簿やこぶりローマ字変換の成果を纏めていて「我ながら良く出来ている、これら成果物をもっと世間に広げてみたい」と思った。それで、名刺を作り、大学の先生やマスコミ関係のこれはという人に会ってこれらの成果物を広げて行こうと思っている。


写真は出来上がった名刺の裏面である。(この写真は時々通っているコワーキングスペースで撮ってみた。)

表も我ながら良い出来だが、ネット上では見せないでおく。アスクルで100枚注文して送料込みで 1,468円だった。ネット上で注文し、翌日には届いた。
アスクルは、法人でしか利用できないサービス。アスクルの個人版のロハコというサービスもあるが、名刺の印刷は無いようだ。請求書は名刺と共に来ない。法人取引らしく、月毎に纏めた請求になるらしい。

2017年7月9日日曜日

文系とSE

就職活動もいよいよ大詰め。我が家の息子と娘も人気企業ではなくが、内定を貰い、まあここに勤めてもいいか、という状態だ。

娘は食品関連の仕事を探していたが、内定を貰ったのはIT企業のSE職だった。食品関連の企業からは内定が貰えない中、自分のプロフィールを登録しておくと企業の方からオファーが来る仕組みで幾つかオファーが来た。その中から幾つか選んで説明を聞きに行った内の一つが 内定を貰ったIT企業だった。

子供の就活にはなるべく口を出さないようにしてはいるが、意見を聞かれれば思っている事を正直に答える。文系の娘には プログラミングの経験は無いが、プログラムも一つの言葉だし、外国語の得意な娘に出来ない訳が無いと答えておいた。

IT企業のススメ

新卒の就活先如何で一生の勝ち負けが決まる、とは思ってないが、良い企業に入れればとは思う。良い企業が何かは人によって異なると思うが、特に若い間は仕事を通じて目指す人生に必要な能力を得る事が出来る環境である、という事が一番重要だと思っている。

大きな会社だと、その会社の業務を一通り経験させるような研修をさせる所も多い。その会社で一生働くのならその効能も分かるけど、目指す職を得る為に自分に到底合わないような職をやらされるのも嫌だろう。

そういう意味では IT企業は取り敢えずおススメ出来る。何と言っても、現代の知的生産活動でITは欠かせない道具である。最終的にどんな職に就こうともITの知識を身に付けておくと役に立つ。それに、場所や資金が無くても、パソコンとインターネットさえあれば独立して仕事も出来る。

文系とSE

それから、SEに最も必要な能力は、プログラムを書く能力ではなく、コミュニケーション能力論理思考能力だと言う。プログラムは なるべく書かないのが良いSEなのである。必要なプログラムは既に巷にある。それをうまく組み合わせるだけで大抵の事は出来る。

そう言う意味では、文系はSEに向いている。お客が何をやっていて何を求めているのか、にプログラムを書くよりも関心を持てるのが大事なのだ。

それに、プログラムは人工の言語を使って記述する。言語を扱える人に出来ない筈が無い。勿論、技術的な対象を扱う場合は理系のセンスも必要だが、それ以外は論理思考さえできれば大丈夫だ。

プログラムと言語

私がオブジェクト指向言語の事を理解した時、英語の冠詞と全く同じだと思った。つまり、クラスからオブジェクトを作る(例えば Java だと new というコマンドを使う。)時、あっ、これは英語の冠詞の a と同じだと思い、その作ったオブジェクトを指し示すのが the だと思い、言語の理解にプログラムの知識も役に立つものだと気付いたのだ。

そして、英語が名詞と呼んでいるものの正体はクラスであって、実体を直接示すものでは無いと気付き、それに対して日本語の名詞はそれ自体で実体を表していて、冠詞の説明はそこからやらないと本当に理解した事にはならないはずであると思う。(英語では、代名詞と固有名詞のみが それ自体で実体を示す。)

思えば、コンピュータと同様に 人間の脳の中でも文章中の要素は脳内のメモリに記憶されて処理されているはずで、言語学もIT的な解釈で説明する方が簡単な気がする。

言語学を専攻している娘にもこの感覚を味わって貰いたい、というのもIT企業への就職を後押ししている理由の一つなのだった。