このブログを検索

2020年12月1日火曜日

MSKLC 再び

 マイクロソフト社謹製の言語キーボード作成ソフトである MSKLC(Microsoft Keyboard Layout Creator) が再び マイクロソフトのダウンロードページからダウンロード可能になった。

MSKLCとは

社内ツールで、Windows10の多くの言語キーボードもこのソフトで作られているはずである。それが、去年までは無料で公開されていて、マイクロソフトのダウンロードページからダウンロード可能だったのだが、今年気付いた時には そのダウンロードページから消えていた。

このソフトはとても役に立つのに、それに代わるソフトの提供もなしに公式なマイクロソフトのサポートが無くなってしまうのは非常に残念だと思っていた。

しかし、今日確認したら復活していて、更に公式にWindows10に対応と書いてある。今までもWindows10で動いてはいたが公式にはWindows10に対応してなかった。

以前のMSKLCとどこか違いがあるのかどうか、新しくダウンロードして確認したがインストールする場所(C:\Program Files (x86)\Microsoft Keyboard Layout Creator 1.4)もプログラムのバージョン(1.4.6000.2)も全く同一だった。

Windows10対応

Windows10で動いていたとは言え、バージョン2004以前は AltGr + Shift + F が動作しないという不具合があった。この問題についてググるとSuperUserというサイトでこの問題の記載があった。

Spy++というソフトで解析して AltGr + Shift + F のキーシーケンスでは「Fのキーが押されたという情報がなくなる」のが原因との報告がある。その部分だけ引用させて頂く。

This problem is reported on several support forums for products that use this key combination. According to all reports this is a problem introduced by the update to Windows 10 version 1903, when this key is swallowed up by Windows without doing anything.

It may be undone in a future update, or Microsoft will complete adding the handling of this new hotkey, but in the meantime here is what I found.

Using Spy++ I saw this funny sequence of events being reported for pressing these keys:

Ctrl down
Shift down
Alt down
F up
Alt up
Ctrl up
Shift up

Meaning that the event for "F down" was swallowed up by some component of Windows. If these three modifier keys are pressed then the result is that the F-key event is totally nullified.


これはOS側の問題でMSKLC自体には何の問題もなかったのだが、そういう事情で今までWindows10対応とは言わなかったのかも知れない。しかし、この問題が Windows10 2004 updateで解決したし、公式にマイクロソフトのダウンロードページに載ったので安心して使えそうだ。

MSKLCの利用法

MSKLCは言語キーボードを自分で作ることが出来るツールである。以前の投稿Windowsの各国語キーボードの使い難さでも紹介したが、CapsLockはShiftキーを押さずとも大文字になるという定義以外に、通常はラテン文字、CapsLockを押すとキリル文字といった定義も出来る。

この機能にはSGCapsという名前が付けられている。(Swiss German Keyboard Layoutで最初にこの機能が用いられたので そのように名付けたとMSKLCのヘルプに載っている。)

私はこのSGCapsが気に入って、合計4種類の言語キーボードを作り、それぞれ LatinGrk、USCap、USRus、USHaw、と名付けた。名前の前半はCapsLockを押さない時の動作、後半はCapsLockを押した時の動作を示す。

USはUSキーボードと同じで、Latinは数字キーがデッドキーになっている以外はUSキーボードと同じになっている。Capは大文字、Rusはロシア語、Hawは発音記号、Grkは古典ギリシャ語の意味で名付けた。

USCapはAltGrを押しながら使うキーの定義があるのと、Shift+Spaceがデッドキーになっている点以外はUSキーボードと全く同じ動作をする。

デッドキーの連鎖

そして新たな機能「デッドキーの連鎖」を知った。これは公式には公開されていないが Michael S. Kaplan という人のブログに詳細が載っていて、特別な方法でデッドキーの次に押すキーもデッドキーに出来る。Kaplan さんは MSKLC の開発チームのメンバーだった人だ。

この機能を知ったので古典ギリシャ語のキーボードを作ることにした。現在マイクロソフトの提供する古典ギリシャ語のキーボードは使い難い事で定評がある。それは種々のアクセント記号の組合せでデットキーの数が文字の数(24)を上回る28種類(現代ギリシャ語用のデッドキーを除いて)もあるからだ。

しかし、デッドキーの組合せが使えれば必要なデッドキーは9種類まで減らせる。そして、デッドキーの割当についてそれなりの理由もひねり出せる。

詳細は今後 GitHub で公開する予定で、その時はこのブログでも紹介するつもりだ。

その他の使い方

MSKLCは、言語キーボードの開発以外にも文字コードが何かを調べるのに役立つ。MSKLCを立ち上げ、任意のキーをクリックすると文字コードの入力欄が現れる。そこに調べたい文字コードをコピペしてやると文字コードが何かを表示してくれる。




図では、アキュート・アクセントが付いた a の文字が2つ AltGr A のキーの所に入力されているが前方の文字は a と アキュート・アクセントが合成された文字であることが分かる。文字コード4つまで解析可能になっている。

2020年10月12日月曜日

ブログの月間閲覧回数が1万を超える

コロナ騒ぎが始まってから「こぶり主義」の閲覧回数が急に増えだした。そして、とうとう先月は初めて1万を超えるようになった。ここ数年間は月間千回ほどだったので、最近の増え方には驚いている。



最近は月1回更新目標

ブログを書き出した頃は 書きたいことがいっぱいあったこともあって 月に10回以上も投稿していた。しかし、ある程度落ち着いてからはなるべく内容のある記事を残したいと思うようになり、意図的に投稿回数を減らしてきた。その代わり、まとめた内容をブログではなく、ページという仕組み(ブログのトップのメニューからアクセス)でいつでも閲覧できるようにした。

最近はページという仕組みでは限界があるので GitHub というbloggerとは異なるサイトでプロジェクトを公開しようとしている。そしてbloggerの方にはこのブログが活動中ですよと示す意味で月1回程度更新できれば良しという態度でいる。

読者は過去記事を検索で

ブログ運営の手引のサイトを覗くと、定期的に数多く更新するのが閲覧数を増やすコツだと書いてある。しかし私の場合、更新は全然まめでないのに閲覧者が増えている。その殆どが検索結果で訪ねてきたらしい。フォロワーみたいな人はいなくても、内容のある記事を書いていると読んでくれる人は確実に増えてくる。コロナの影響で暇だからという理由ことも大きいと思うが、やっている事が評価されたと思うと嬉しい。

GitHubでの公開に向けてより一層頑張ろうと思う。

2020年9月19日土曜日

戸籍制度を無くすには

 先日、年金受給の手続きをした際に戸籍謄本が必要になった。

戸籍は親族関係を明らかにする

配偶者がいる人には加給年金というものが貰える可能性があり、戸籍謄本も提出せよと申請書類の説明に書いてある。なるほど、日本で婚姻している証明は戸籍になるのか。因みに、ネットで「結婚証明書」を検索してみると「婚姻届受理証明書」というものもあるそうだが、これは婚姻届提出後でまだ戸籍に載らない期間の為に存在する公的な証明書に過ぎず、これをもって現在も婚姻している証明にはならない。

戸籍には配偶者の他、両親と子供の記載もある。そして親の戸籍にもまた同様に両親と子供の記載があるから、戸籍を辿っていく事で親族の関係図を描く事が出来る。

この親族の関係を証明する事が戸籍の目的で、相続等に必要だから明治以来制度が維持されてきたのだと思う。

戸籍全部事項証明書の交付を受ける

結婚後、賃貸住まいだったから、私の戸籍は妻の実家の住所(東京都杉並区)にしてある。今はマイナンバーカードがあればコンビニで印刷出来るようになっている自治体もあるそうだが、杉並区はまだ対応してないようで今回は郵送してもらう事にした。それに必要な申請書を区役所のWeb Pageからダウンロードしコンビニでプリントアウト。手数料として定額小為替で450円(定額小為替を作るのに手数料100円也)を送るように書いてあったからそれも同封。

因みに、戸籍謄本とはデータ化されていない戸籍のコピーの呼び名らしく、データ化されている場合、そのデータのプリントアウトは戸籍全部事項証明書という呼び名になるらしい。

後日、戸籍全部事項証明書が区役所から届いたが、定額小為替も同封されていた。年金申請に使う場合は無料との事だった。(Web Pageにちゃんと書いといて!)


これで必要な書類は揃ったので年金事務所に出向いて年金受給の申請をする。窓口で出すだけでも良いのだが、不備があると面倒になるから職員にチェックしてもらう。サンプル通りに書いたつもりだったのに失業保険の件で一つ訂正を求められ、納得はしなかったが言われた通りに修正して提出した。

マイナンバーだけでは戸籍の代わりにならない

政府はマイナンバーカードの普及に躍起になっている。私はe-Tax用に電子証明書が欲しくてマイナンバーカードが出来る前から住基カードを作っていて、その後マイナンバーカードが出来た時も丁度その電子証明書の期限が切れた時だったからすぐにマイナンバーカードを作った。

電子証明書以外でも住民票の写しはコンビニでもプリントアウト出来て、料金も窓口より安かったり何かと便利だ。

しかし、現状はせいぜい紙の証明書の代わりになるくらいのものだ。引っ越しの手続きにしても出生、死亡の届け出にしても色んな提出先に一々手続きするのは変わらない。

特に厄介なのが遺産相続の手続きらしい。戸籍を辿り、全相続人を明らかにしなければならない。もし、マイナンバーに親と子のマイナンバーの情報が記載されていればコンピュータで親族関係図が完成するはずだが、マイナンバー制度が出来る前に死んだ先祖にマイナンバーは割り振られてはいない。

つまり、亡くなった人を含め明治以来の戸籍に載っている人全てにマイナンバーを割り当て、親と子のマイナンバー情報を登録しない限り戸籍制度を無くす事は出来ないのだ。

大変だろうけど、でも実現して欲しいなあ、と思っている。

2020年8月27日木曜日

クロール ストローク数を減らせ

 コロナ禍で一時中断していたスポーツクラブ通い。最近また通えるようになり、週に3回はプールで泳いでいる。そして、お腹の出っ張りが見た目でもはっきりと減って来ている。家の体重計によると、内臓脂肪がスポーツクラブ入会前で7だったのが6になり、この一週間は5だと。

爺さんに負けるな

スポーツクラブにはマシンジムやスタジオプログラムもあってコロナ禍以前は色々と試していたのだが、妻が心配しているので今はプールの利用のみにしている。プールではクロールで1時間泳ぐのを目安にしている。

社会人になってから独身時代にスイミングスクールに通っていたし、子供をスイミングスクールに通わせるようになった時もまた何年か泳いだ事があって、自分でもそこそこ泳ぎはうまいと思っていたが、毎日のように通っている人には敵わないらしい。

今のスポーツクラブに入会して初めて泳いだ日、同じコースで泳いでいた人と知り合った。家では「爺さん」と呼んでいるその人は私より10歳以上年上だが「水泳命」の人だと噂を聞いた。3,000m泳ぐのを日課にしているその練習に(途中から)付き合う事になり、追いつかれないように必死で泳いだが、いい目標ができたものだと思っている。

その人はほぼ毎日午前中に泳いでいるから 一緒に泳ぎたくなったらその時間に行けばいい。一緒に泳ぐ気分になれなければ午後に行って泳ぐ。日々泳力を高めつつ、時々爺さんと一緒に泳ぐのが今はスタイルだ。爺さんはクロールしか泳がない。私も同じ。クロールが最も合理的な泳ぎ方なのだからその他の泳法は泳がない。

イージースイミングとの出会い

先日も久しぶりに爺さんと一緒に泳いだ。その日は朝一番の時間よりも30分程出遅れてスポーツクラブに行ったので、爺さんが引き上げた後も暫く泳いでからプールサイドのジャグジーに行った。そこからプールを眺めていたらその人が泳いでいた。その人は以前にも一度見かけた事がある。その時も正午頃に泳いでいたはずだ。

やけにゆっくりと腕を回しているが泳ぎは遅くはない、というか普通の人よりはずっと速い。目測で25mが27秒。私がやや急いで泳ぐタイムと同じ。ストロークは13回。私は21回。ゆっくりと泳いでも速いと物凄く泳ぎが上手く見える。

趣味の水泳を続ける上での数値目標は、今までは泳ぐ距離やタイムしかなかったけど、そこにストローク数という新たな指標が出来た。

家に帰ってからネットで如何にストローク数を減らせば良いのか調べて見ると、「イージースイミング」と名付けて指導しているサイトが見つかった。そこの標語が12ストロークで25m泳げるとの事。尤も、ストローク数のカウントは腕の入水する回数らしく、ビデオを見て私の流儀(手で水を掻いた回数)でストローク数をカウントしたら13回だった。スポーツクラブで見かけた上手い人と同じ!

改善点

ストローク数を減らすには水の抵抗を減らし、手の掻きの推進力を高めるという2点を追求する。キックの推進力は使わない方が良いらしい。キックは下半身が沈んで水の抵抗が増えないように下半身を浮かせる為だけにする。

昔はモータボートが水面を切って滑走するが如く上半身をやや浮かせるように泳ぐのが良いとされたが、最新の理論だと体全体を水面に対してフラットにするのが水の抵抗を最も少なくするとのこと。その為には頭は沈めて下半身は浮かせる。

また絶えず水を掻くのではなく、なるべくストリームラインを維持するのが水の抵抗を減らすポイントだと。その為にはリカバリーした腕が入水する直前になってから腕を掻くと良いらしい。

腕の掻き方も、昔はS字に掻けと言われていたが、最新の理論だと手のひらを垂直に保ちつつ真っ直ぐ後ろに掻くのが良いらしい。水を掻くというよりは腕に体重を掛けて、言わば匍匐前進(訓練を受けたことはないけど)するような感じで進むべきとの解説である。

これらの点を意識して練習してみるとストローク数は18回まで下がった。理想とするストローク数はもちろん腕の長さという体格にも関係するから、私の場合の目標は15回にしよう。新しい課題に向かって練習する楽しみが出来た。

2020年7月10日金曜日

e-gov を使って算定基礎届を提出する

我が自家用法人もペーパーレス化を徹底しようと、今年の算定基礎届はe-govを使ってオンラインで提出する事にした。

これで役所への提出書類はペーパーレス化完了

従業員なし、資産なし、売上なし、の自家用法人でも運営するのに最低限必要な仕事は…
  • 毎月:役員報酬振り込み(by ゆうちょダイレクト)
  • 毎月:通帳への記入(by ATM)
  • 1月と7月:所得税徴収高計算書を税務署に提出(by e-Tax)
  • 1月:給与支払報告書と源泉徴収票等の法定調書合計表を市役所と税務署に提出(by eLTAX)
  • 7月:算定基礎届と総括表を年金事務所に提出(by e-gov)
  • 2月:決算書作成(by こぶり会計帳簿—Googleスプレッドシート上で動作)
  • 2月:仕訳帳と総勘定元帳のプリントアウト
  • 2月:法人税確定申告書を税務署に提出(by e-Tax)
  • 2月:法人県民税と法人市民税の確定申告書を県税事務所と市役所に提出(by eLTAX)
  • 2月:法人県民税と法人市民税の支払い(by 銀行窓口)
この他に、会社の運転資金が足らなくなったら私の口座から会社の口座に振り込み(役員借入金)。

ペーパーレスとは言っても会計帳簿に関しては電子保存が許可されてない場合は紙に印刷して保存する必要がある。銀行取引についてもネットバンキングならペーパーレス化可能だとは思うが、通帳に記帳している。

リストで2月と書いてあるのは我が自家用法人の決算日が12月31日で確定申告書の期限はその2ヶ月後の2月末だからで、1月に提出しても構わない。これで事務作業の期限は1月と7月に集中出来て忘れにくくなる。

e-gov には2種類のやり方

e-gov を使って年金事務所関係の書類を提出する場合、実は2種類の方法がある。
  • 作成した書類に電子証明書で署名して送信する。
  • gBizIDを取得し、そのIDでログインして作業し、電子証明書なしで送信する。
gBizIDを取得すれば社会保険関係以外の手続きにも便利らしいが、ネットで申請書を請求し、それに法人の印鑑登録証明書も付けて返送する必要があるらしい。時間が掛かって算定基礎届の提出期限に間に合うかどうかも分からない。

一方、電子証明書は e-Tax などと同様に法人の電子証明書(有料)でなくても事業主(代表者)の個人の電子証明書(無料)でもOKで、マイナンバーカードの電子証明書もカードリーダーも全部揃っているからこちらの方法を選んだ。

役所のシステムは使えるのか

今迄、e-Tax、eLTAX と使ってきたが慣れるまで一苦労したし、使う度にシステムがバージョンアップしましたと言われてインストール再起動させられる。早くブラウザーベースのまともなシステムにして欲しいとは思うが、それでも紙で申告書を提出するよりは多少は楽が出来ると思う。提出するのに郵送や役所に行く手間がないし、控えを電子ファイルのまま保存出来るのも良い。

そして、e-gov も e-TaxやeLTAXと同様にPCにインストールが必要なブラウザーベースではないシステムだった。しかも、作成したファイルをそのまま送信する事がなぜか出来ず、一度ファイルを e-gov のシステムに預け、預り証のファイルを受け取って、送信の画面に移ってからその預り証を入力する必要があるという謎なシステムだった。それでも、やり方が分かったらそんなに難しい事はなかった。これからは e-gov を使って提出していこうと思う。

それに、今年の9月末からは多少は使い易いシステムになるらしい。


今迄、給与支払報告書と源泉徴収票は名前こそ違え同じデータだったけど税務署にはe-Taxで市役所にはeLTAXで別々に申告書を作って送信する必要があった。でも、今では、eLTAXから市役所と税務署に送信できるように改善された。これからも、きっと色々と改善してくれると信じている。

追加情報

社会保険の手続きは e-gov 経由以外に日本年金機構からダウンロード出来る「届書作成プログラム」からも電子申請出来るらしい。e-gov を使った申請だと画面では申請書の体裁で作成出来るのだがその状態では印刷出来ず、控えのファイルもxmlファイルになっていてメモ帳などで中身の確認は出来ても申請書の体裁で印刷(pdf化)する事は出来なかった。

「届書作成プログラム」を使えば印刷も可能なようだ。但し、e-gov で作ったファイルをこのプログラムに読み込ませて印刷しようとしたが、ファイルの形式が異なるようで読み込めなかった。

このソフトで申請書のファイルを作ってから e-gov 経由で電子申請する方法とこのプログラムのメニューから(こちらはマイナポータル経由らしい)申請する方法があるらしい。来年は e-gov ではなくコチラで申請書のファイルを作ることにしよう。

2020年7月6日月曜日

日経 私の履歴書 杉本博司

日経新聞の「私の履歴書」今月は、杉本博司さんが執筆している。

ぶらぶら美術・博物館で知る

杉本さんの肩書は現代美術作家となっていたが、ひょっとして「ぶらぶら美術・博物館」江之浦測候所の回で紹介された写真家の人? と思って調べたら、はやりその人だった。江之浦測候所という名前だが、気象観測をやっている所ではなく、美術館であり、建物自体またアートな空間で、杉本さんが自費で(今は公益財団法人になっているが)作ったらしい。

番組を見てぜひ一度見てみたいと思ったし、杉本さんの美意識には感銘を受けた。そして、どういう経歴でその夢のような事業を成し遂げる事が出来たのか知りたいと思った。その杉本さんが執筆する「私の履歴書」ならぜひ読みたい。

絶対に面白いはず

過去の「私の履歴書」の傾向から言うと、サラリーマン経営者の執筆したものはつまらないけど、芸術家と創業社長の執筆したものは面白い事になっている。

連載が始まってからまだ一週間も経たないけど、杉本さんの場合もこれまでの経験則を裏切っていない。大注目の連載だ。

2020年6月24日水曜日

コロナ禍と放送大学

放送大学は今年前期の面接授業が全て中止になった。しかし、元々放送授業が主体の大学であるから、普通の大学よりもコロナ禍の影響は少ない。

今年前期、私はいつものように放送授業は申し込まなかったが、面接授業がキャンセルになるかもと思っていたから面接授業以外にオンライン授業というものを初めて申し込んでいた。

放送授業は全てインターネットで

放送授業は衛星放送、学習センターでDVD、という手段で受けることが出来るのだが、それに加えて数年前から実験的にインターネット配信も一部の授業で始まっていた。しかし、改めて確認すると現在は全ての放送授業がインターネットで受講できるようになっていた。

しかも、今までは動画を見るのに Adobe Flash Player が必要だったが、この6月からHTML5ベースの新しい動画ファイルに移行し、それが不要になって増々便利になった。

放送大学の学生なら放送授業の申し込み(1科目11,000円)なしで全ての放送授業をインターネットで視聴出来る(単位は取れないけど)。

オンライン授業とは

講義、小テスト、課題などの全ての課程がインターネットで行われる形式で、単位認定試験の為に学習センターに出向く必要がなく、テストの時間も期限が切られているだけで自分の都合に合わせて受けられる。

放送授業は最大1.5倍速でしか視聴出来ないが、オンライン授業の講義は最大2倍速で視聴できる。

更に、各科目には交流フォーラムという掲示板が設けられていて、受講生同士が質問しあったり出来る仕組みになっている。

交流フォーラムは過疎っているけど、そういう仕組みが設けられているだけでもありがたい。自分から積極的に書き込めば状況は変わっていく事と思う。

他にもある無料で視聴できるインターネットの講義

実は、放送大学以外でもインターネットで、しかも無料で視聴できる講義が今では沢山あった。JMOOCというサイトからアクセス出来る。その中には放送大学の講義もあって、大半の講義は全15回の内最初の1回だけ無料で視聴できるようになっているが、一部の講義は全部視聴できる。

その他色んな大学が講義を提供していて、無料でも大学レベルの勉強を簡単に受ける事が出来る。凄い時代がやって来たものだ。

2020年5月15日金曜日

ZoomでWebカメラのトラブルが露見

コロナのせいで、アカペラのサークル活動に使っていた公民館が閉鎖しているので、今話題のミーティングソフトZoomを使って歌の練習をする事になったと妻が言う。

スマホを使って一度やってみたが色々疲れるとの事だったので、私のPCには確かWebカメラもマイクも付いているはずだから、今度はPCでやれば良いのではと言ってみた。買ってから一度も使った事はないけど。

自分のVideoがフリーズ

実際に使えるのかZoomを入れて動かしてみた。音声は大丈夫だった。相手の映像も大丈夫だったが、自分のカメラ映像は写った途端にフリーズする。Videoを一旦停止し、再度開始してもその直後2秒間だけカメラが作動し、フリーズ。開始後10秒後に更に1秒動作し再度フリーズ。カメラが作動している時はレンズの横のLEDが点灯するので分かる。何度やっても確実に同じ事が再現する。

原因を追求するも、時間切れで妻の2度目の練習には間に合わなかった。もしかして、ハードウェアが壊れているのかも。

英語のサイトで解決策を発見

ネットで問題点を探っていくと、質問サイトに私と全く同じ症状の人がいたが解決策は無かった。他にも色々当たってみて、先ずはZoomの問題なのかWebカメラの問題なのか切り分けるべきと知った。

Webカメラを使うアプリはZoomの他にもSkypeとか色々あるけど、一番簡単に試せるのはマイクロソフトの「カメラ」だ。その時PCにはインストールされて無かったが、MicroSoft Storeからダウンロード。

で、試してみるとこっちもうまく動いていない。そして、エラーコードも返してきた。
0xA00F425D<VideoCaptureStartFailed>(0x800706BF)
そのエラーコードを検索にかけると、今度は英語のサイトで同じような問題が起きているのを発見。(そのPCの型番は私のPC ThinkPad T460sと同じ! )
それによると、Windows10のアップデート(バージョン1809)からWebカメラが動作しなくなったとの事で、OSの問題であることを知り、それと同時に解決策も知った。

Windowsのレジストリを変更する必要があるのだが、
Press Windows + R, type regedit and ok to open windows registry editor.
Backup registry Database, Then navigate to the following key.
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows MediaFoundation\Platform
just right-click inside the right pane and select New>DWORD (32-bit) value.
Name the new value ‘EnableFrameServerMode’ and make sure its value is set to ‘0’.
 との事で、やってみるとあっさり直った。感謝。ちょっと英語の世界に足を踏み入れる事で日本語の情報だけでは解決出来ない問題でも簡単に解決出来る。近頃は無料の翻訳ソフトでも十分に役立つので、そういった英文を活用出来る知恵さえあれば良いのだ。英会話など小学校で教える必要などない、と心から思う。

リモートワークのツール

ところで、マスコミではリモートワークのツールとしてZoomが大きく取り上げられている。だけど、皆の顔を見るのがそんなに重要なのかな。オンライン飲み会とかの用途にはZoomが最適かもしれないけど。

リモートワークのツールで一番持て囃されているのがZoomってことは、働き方がオフィスで集まって仕事している時のままだろう。Zoomを使ってみてそう思う。

そしてこう思う。本当のリモートワークのツールはGitだ。世界中のボランティアが集まってGitというツールでオープンソースのプロジェクトを管理、運営する、15年の歴史がある。

さあ、Gitを使いこなすぞ。

2020年4月26日日曜日

犬の生活と猫の生活

コロナウイルスのお陰で、家でゴロゴロしている方が 外で活発に活動するよりも褒められる生き方になった。たった2ヶ月で世の中がこんなにも素早く変化して本当に驚く。

原油先物取引でマイナス価格が付いたのも衝撃的な出来事だった。石油の消費量が急激に減ったのが原因で、普段の石油消費の多くが不要不急な事の為に使われていた事が明らかになったのだ。

犬と猫、対照的なペット

「家でゴロゴロ」「外で活発」と書いていて、犬と猫のことが頭に浮かんだ。童謠「雪」の歌詞にもあるように、犬は外を駆け回り 猫は家の中で寝ているのが好きなペットである。それから、犬は飼い主に構ってもらうのが大好きなのに (自分が構って欲しい時以外は)猫は飼い主に構われるのを嫌がる。

人間がこの全く行動の異なる動物を共に愛するのも 人間にもこのような二面性があるからだろう。今までは犬の生活だった。これからは猫の生活になる。コロナウイルス騒動が収まっても。

ベーシックインカムの始まり

人類が生きていくのに本当に必要な事に限れば、せいぜい三割の人々が働けば済む。一部の人々だけが労働しなければ不公平というのであれば、ワークシェアすればいいけど、働くのが生きがいの人もいるから全く働かない人がいても当然になる。

人類が生きていくのに必ずしも必要ではない事をするのは道楽である。しかし、その道楽をする事こそが動物と人間の違いとも言える。その道楽者たちも生きる為にはお金が必要だから最低限の必要金額を配る。ベーシックインカムの考え方はシンプルである。

今までは財源が無いからという理由でベーシックインカムなど日本ではマトモに議論された事は無かったが、突然始まろうとしている。10万円で終わる事は無いだろう。収まる迄一年以上掛かるのだから。

何をするのかは自分で決める

今までは会社に行ってご主人様の言うことを聞いて過ごしていれば事足りた。しかし、ベーシックインカムが実現したら 何をするのかは自分で決めなければならない。何をするのか猫も自分で決めているのなら、犬よりも頭を使っているのかも知れぬ。

膨大な自由時間は産業の提供する時間潰しの様々な仕掛けだけでは吸収出来ない(金銭的にも)。結局は創造的な何かに時間を費やすのが一番だと気付く。その何かを見つけるのは偶然だったり、考え抜いた上だったり色々だろうけど、それが人生というものだろう。

2020年3月27日金曜日

新型コロナウイルス騒動後の社会

たった3週間の自粛だけで事が収まるとは思えない。爆発的流行が3週間遅れるだけの事で元の生活に戻せばまた流行が始まるのではないか。大多数が感染し免疫を持つか、ウイルスの毒性が弱まって致死率が大幅に下がるか、特効薬かワクチンが行き渡るまで我慢の生活が続く事になるはず。
我が家では「自粛を要請するって変だよね。」という会話で盛り上がっている。広辞苑によると、【自粛】自分で自分の行いをつつしむこと。止めて欲しいとか、もっと平易な言葉で語れないのか。 

読本 「ウイルスは生きている」

毒性が弱まるという話は、新型コロナウイルス騒動が始まってから本屋で手にした「ウイルスは生きている」という新書に書いてあった。

100年前に世界的大流行が起きた「スペイン風邪」の話を導入にして巧みな記述で読者を引きつける。72歳の元医師がアラスカの永久凍土を掘り起こし、スペイン風邪で死んだ遺体から検体を取り出して研究者に送りそのウイルスの遺伝子を分析したら、現在のH1N1型インフルエンザウイルスはスペイン風邪のウイルスに由来していたという話。

そして、オーストラリアに於けるうさぎ駆除作戦で用いられた「ウサギ粘液腫ウイルス」のうさぎに対する致死率が当初99.8%もあったのが6年後には50%迄下がったという話。

だから、新型コロナウイルスもいずれは普通の風邪として扱われる事だろう。

今まで不要不急の事をさせられていた

そして、この騒動が収まって全く元の生活に戻るという事にはならないだろう。今まで当然なくてはならないもの、やらなければならない事だと思っていたのが、不要不急の行動だと言われ、実際にそれ無しでも何とかなったのだから。

旅行、エンタメ、外食、これらは文化だし、生活に潤いをもたらす為に無くなってはならないとは思う。しかし、我々はそれら不要不急の事を過剰にさせられていたのではなかったのか、とも思う。

テレワークにしても、やってみれば意外と出来る事が分かって痛勤も減るだろうし、巣ごもり生活で楽しみを見つけられるなら移動する機会も減るだろうから、CO₂も減って地球環境にも良い。

それから、仕事の何割かはやらなくても(無収入の人々の問題は置いといて)社会はちゃんと回っているのも新鮮な発見だった。結局、皆が昔は老後と呼ばれた歳まで働く事になっているのは、そうさせる事で儲かる人の欲が尽きないからだろう。

通信・情報業界の強さ

感染症に対して不要不急とされた業界の脆さにも驚いたが、通信・情報業界の強さも改めて感じている。これを機会に、今まで言われてきた以上に社会の情報化が進む事だろう。

2020年2月4日火曜日

融資金詐欺のFAX

最近、ちょくちょく(…とは言っても月に2回程度だが)融資金詐欺のFAXが送られて来るようになった。こちらが頼んでないのに一方的にやってくる美味しい話は詐欺に決まっているのだが、面白いので色々調べて見る。

詐欺の手口

まず、どのような融資かと言うと、決まって「中小企業経営力強化資金」とか、それに類するようなタイトルで、無担保で年利1%ちょっとの金利で3千万円位融資してくれるという内容である。

申し込みには代表者の身分証明のコピーと共にFAXの空欄を埋めてFAXを返送させるようになっている。そうやって情報を取るのが目的の詐欺かな、と思いつつネットで調べてみたら、詐欺の手口は保証金を巻き上げるのが目的らしい。

融資するのに保証金を取ると言うのも変な話だが、融資条件が相当良いので資金繰りの苦しい会社は応じてしまうのだとか。3千万円の融資に対して7百万円も巻き上げられた例もあるとか。

詐欺会社を調べる

FAXには融資する会社の情報がもっともらしく載せてある。会社は東京の株式会社を名乗っていて住所、電話番号、FAX番号、URL、社長名、資本金(数億円)、設立年月日(設立後20年位)などが書かれている。

こんなもの、嘘か真かは国税庁の「法人番号公表サイト」で調べれば簡単に分かる。今日来たFAXに載せてある会社名と所在地が一致するようなものはこの法人番号公表サイト」では見つからなかった。

実在の会社名と所在地を使う事例もあるそうだが、電話番号が 050 で始まるようでは信用出来ないし、URLにあるWeb ページもなかったり、実在の会社のWebページとは別の胡散臭いものだったり。

なぜ我が自家用法人の電話番号が漏れたのか?

しかし、今の住所に越してからは我が自家用法人の電話番号は役所や銀行の他に知らせた所というと名刺作成の為にアスクルに登録した位しか思い当たらない。

法人の情報だと個人情報保護の対象外だからそういう情報を売っても違法にはならないのだろうか。

2020年1月24日金曜日

ゆうちょ銀行ATM口座間送金

今日、ゆうちょ銀行の通帳に記帳した折、画面にATMでの口座間送金が4月1日より完全に有料化されるとのお知らせが出た。詳しくはウェブでだと。

給与振込は今後は「ゆうちょダイレクト」から

早速 調べてみると、今迄月に1回迄は無料だったのが初回から有料化されるとの事。但し、1回当たりの料金は125円から100円に引き下げられる。

一方、ゆうちょダイレクトからの口座間送金は今迄通りに月5回まで無料で、その後の料金は1回当たり115円だったのがATMからの料金と同額の100円に変更される。

そういう事情で、今後の給与振込はATMからではなく、「ゆうちょダイレクト」からにしようと思う。

法人口座で振込手数料が無料なメガバンク

暫く前までは三菱UFJ銀行のATMを使って給与振込をしていた。同一支店間の口座振込は無料なので。調べてみると、他のメガバンクも同じく無料らしい。

もし今後、ゆうちょダイレクトからの口座間送金が初回から有料化されたとしたら、元通りに三菱UFJ銀行から給与振込すると思う。

2020年1月10日金曜日

福男選びの見物

十日戎の今朝、早起きして福男選びの見物をして来た。

何年か前にも入場の列に並んで参加したのだが、開門を待っていた位置が門より遥かに後ろだったから開門の様子は全然分からなかった。

今回は、列に並ばず、門の近くで柵の外側から開門の様子を見物していた。午前6時「かいも〰〰ん」の掛け声と同時に門の大きな扉が予想以上の素早さで開き、先頭のくじで選ばれた集団が一斉になだれ込んでいく。その姿が見えなくなって、ようやく一般の列が警備員を先頭にゆっくりと動き出した。


開門後暫くしてから入場の列に合流し、参拝をした。先着5千名が貰える参拝の証をしっかりもらってきた。

2020年1月2日木曜日

役員報酬の改定

今年の所得から税制改正の影響を受けることになる。

自家用法人を運営する立場で言うと、給与所得控除の変更により、今まで通りの報酬額だと年間10万円の給与所得が生じる事になる。

赤字企業の役員報酬額

将来黒字になる気があるなら役員報酬もそれなりにもらって、どんどん赤字を増やして欠損額を増やしても構わない。それは、将来黒字になった時に法人所得額から繰越欠損金額を差し引いて申告できる、という意味があるから。

しかし、万年赤字企業の場合、赤字額を増やす意味はないから、役員報酬をなるべく減らして赤字額を少なくした方が何かと問題が少なくなる。だから、我が自家用法人は毎年所得額がゼロになるよう役員借入金を放棄している。

こうしている限り、会社と役員の間でお金が回っているだけだから、役員の報酬額は役員個人の所得額に関係するだけの話になる。

給与所得

役員は給与ではなく報酬という名目になるが、所得税法上は給与所得に分類され、給与所得額は報酬額から給与所得控除額を差し引いて計算する。その給与所得控除の額が本年度の所得から年間10万円引き下げられる改定が実施される事になったのだ。

その給与所得額をゼロにする為には、報酬額は年間550,999円以下にする必要がある。
そうすると、単純に12で割って月額45,916円以下となる。

よって、100円以下の端数を削って 45,900円に決める。

定期同額給与

では、1月の振り込みから減らします、という訳にはいかない。それは、法人税法上、役員報酬額を損金として扱えるのは定期同額給与の場合という決まりがあるからだ。

その為には「その事業年度開始の日の属する会計期間開始の日から3か月にされる定期給与の額の改定」という条件を守らないといけない。

我が自家用法人の会計開始の日は1月1日なので、今日改定して1月分の報酬額から変更すればこの条件を満たすのだが、その報酬額の振り込みは2月になる。1月の振り込みから変更したとすると、その改定は去年の12月になされた事になって定期同額給与の条件を満たさなくなる。

そういう訳で、報酬額の変更は2月振り込みの分から実施する事にした。1月の報酬額が多いままなので今年の給与所得額はわずかにプラスとなってしまうが、基礎控除額等があるから個人所得額としてはプラスにならないので大した問題ではない。