タイ旅行計画

しばらく妻の実家に行ってた。息子に会うためである。息子は、関東地方で開かれた学生の学術交流会に参加するため、滞在していたのだ。研究発表はしないけど、来年は息子の在学する大学が幹事校になるから見学するのだとか。しかし、来年大学院生になれるのか…。

しかし、異常に涼しかった。行く前の週間天気予報では30度を少し下回る位の予想気温だったのに、実際は20度を僅かに超える程度であった。7月に旅行した時も寒かった。私は雨男ならぬ低温男なのだろうか。

さて、今日は妻と一緒にパスポートの申請に行ってきた。娘の留学中にタイに旅行する為の、第一歩である。前のパスポートは5年も前に期限が終わっていた。

タイは11月頃から雨季が終わって旅行に適した時期となる。しかし、娘は12月中に帰国するからタイに行く時期は絞られてくる。その期間でエアもホテルも安いのは何時か。個別に手配するのとパック旅行のどっちがいいのか。バンコクの他にビーチリゾートにも行くとしたら、どこが良いのか。これから検討していかねばならない。

所で、今タイと言えば爆弾テロである。かなり安全な国だと思っていて、安心して娘を留学に送り出したと言うのに。娘の話では、タイの爆弾テロの後で(命令で)帰国することになった欧米からの留学生が多数いたとか。しかし、犯人が捕まったとは言え、まだ全員捕まえた訳ではないので安心は出来ないが、それでも銃が野放しの米国よりはましだと思っている。彼の地では一人撃ち殺された程度では国際ニュースにならないから。

一番安全だと思っていた日本でも、しかも出歩かなくても、家に飛行機が激突して死ぬこともある。ある程度安全に気をつけて行動し、後は運だと思って無意味に心配しないのが一番である。

そう言えば、娘からATMで15,000バーツ下ろしたとの連絡が入った。円で5万円ちょっとになる。キャッシングの利用限度額をネットで確認したら21万円が15万円に下がっていた。一万円単位で表示されると初めて知った。それで、今日銀行にも寄って繰り上げ返済を試みたが「タダイマ オトリアツカイ デキマセン.」との事だった。

以前、カード会社に問い合わせた時には即日繰り上げ返済が可能なように答えていたのに、利用限度額から言って情報はカード会社に伝わっているはずなのに、上手くいかない。まあ、利子を払っても大した額ではないのだが。そのためにアタフタするのも馬鹿げているとは思うが、実際にやってみて結果をブログを読んでいる人に知らせる事には価値があるかもしれない。

それと、利用に際して表示されたATMの利用料180バーツが実際にかかるのかどうか。以前はそれを実際に徴収すると利息制限法で定める利息を超えてしまうから出来なかったという事情があったらしいのだが、2010年に利息制限法の改正があって、ATM利用料(利息とみなされない費用:ATM等手数料一万円以下の額108円、一万円を超える額216円)は利息に含めない事になってから、徴収するかどうかの対応はカード会社によって異なるらしいのだ。この顛末は後日報告したい。

グロービッシュの研究

図書館にグロービッシュの本があったので借りてきた。グロービッシュとは、Global English からの造語で、英語から難しい単語や慣用表現を除いたものである。

英語をコミュニケーションの道具とするにしても、英語を母語とする者達と同じ土俵でやりたいのなら膨大な時間を英語の勉強に費やさばならない。一方、グロービッシュの勉強には終りがある。単語数も限りがあるし、難しい文法も使わない。英語を母語とする者達にはグロービッシュの土俵に降りてきて貰えば良いのだ。

まあ、こんな考えは昔から幾度と発表されていて、また実際に使われている。例えば、私が今使っている電子辞書にも入っている、OALD (Oxford Advanced Learner's Dictionary of Current English)では語彙の説明を 3,000語の範囲内でしている、という話だ。

それで、グロービッシュの単語数は 1,500語である。これなら全部覚えてみようかという気にもなる。まあ、殆どの単語は既に知っているはずだし。また、これなら発音に関する規則がどの程度成り立っているのか実際に調べてみる気にもなる。

因みに、綴りが gi と ge で発音が「が行」の単語が幾つあるのか調べてみたら、全部で12語あった。
anger  begin  finger  forget  forgive  get
gift  give  girl  hunger  target  together
それら全てがゲルマン系の単語である、というのが私の説だったのだが、実は一つだけ仏語由来のものがあった。どれかお分かりか?

答えは、target である。超基本単語の get と同じ綴りの部分を「ゲット」と読まずには居られなかったのでは? というのが原則から外れた理由ではないか、と思っている。

単語に数字がない、月の名前がない、曜日の名前もない

さて、この 1,500語を眺めていると超基本的な単語なのにリストに含まれていないことに気がついた。これは一体どうしたことだろう。旅行英語で(そして、ビジネスでも)最も必要なのは、金額、時間、場所、を示す単語だと私は思っている。数字、月、曜日の単語が無ければ、その内の金額と時間が示せないではないか。

これらの単語をグロービッシュに加えてみる。0 から 19 迄で 20語、20 から 90 迄で 8語、百と千と百万と十億と兆で 5語、月の名前で 12語、曜日の名前で 7語、合計 52語を追加。(序数の first second third は存在)

まだ、これがないと絶対におかしいという単語があるかもしれないけど、今回はここ迄。

ジュラシック・ワールドを観て思ったこと

今日は給料日かつ仕送り日。但し、娘への仕送りは暫くお休み。

子供達の携帯代は基本料は親の負担ということにしていて、通話料その他は仕送りから差っ引くことにしていたけど、大事な用事で電話する事も多いから今迄厳密には徴収してこなかった。

だけど、最近になって息子がドコモのdTVというサービスを利用し始めたと知ったので、今月の仕送りから遡って3ヶ月分の代金、1,500円引いて送金しておいた。

それから、今週、社会保険事務所から標準報酬決定通知書なるものが送られてきた。これは7月初めに提出した平均報酬月額に対して、どのランクの報酬と認定したのかの結果を知らせるもの。

健康保険については 5万8千円、厚生年金については 9万8千円、が私の標準報酬である。どちらも実際の給与よりも高いのだが、これが最低ランクの金額なのだからしょうがない。まあ、厚生年金に関しては 保険料は高くなるけど それだけ年金も増えるのだから良い面もあると思うけど。

では、今回の本題。

月曜日に夫婦でジュラシック・ワールドを観に行った。昼得切符の未使用のが今週末の期限なので繁華街に出掛けようという訳だが、混むのは嫌だからお盆休みも過ぎた平日でしかも朝一番の上映を狙ったのだ。(昼得切符は帰りにしか使えなかったけど)

案の定すいていた。夫婦50割引という制度を利用したけど、3D映画には追加料金がかかって2800円になる。3Dメガネを掛けてちゃんとした映画を観るのは初めての経験。最初は浮き上がって見えてたけど、いつの間にかそんな事は全く意識しなくなった。追加料金払ってまで観る程のものでもないなあ、というのが私の意見。妻はメガネをかけて映画を観たので疲れたと言っていた。

22年前にジュラシック・パークを夫婦で観た時は、息子が生まれる直前だった。この二つの映画のタイトルはネズミのテーマパークを意識して付けたものと思われる。ストーリーは昔のとほぼ同じだが、今回はお客さんが大勢いるところでの大惨事。人間の傲慢と愚かさを見事に娯楽映画で表現したと言えよう。そして懲りないどころか愚かさを増幅させている所を描いているのは前回作があっての事。

そして、立派に見える防御システムが実にあっさり破壊されていく様は、まるで福島原発の事故を見るようだった。安全の為には想定外の事故がたとえ幾つか重なっても大丈夫なように用意せねばならぬ。この心構えは人生のあらゆる場面(例えば、投資、住まい、車の運転など)で活かされることだろう。

アルファベットについての雑学

英語を書くのに用いているのはアルファベット。ローマ字とも呼ばれるこの文字は、名前通り古代ローマの公用語であるラテン語を書くのに使われていたもの。

私は、ひょんな事からラテン語を勉強したので、英語を專門に勉強してきた先生方でも知らないような英語の勉強がちょっと楽しくなるアルファベットについての雑学が語れるかも知れない。

C から G を作る

アルファベットという名前が示しているのはアルファ( Α )、ベータ( Β )、…という文字のセット、つまりギリシア文字から来たもの。で、その3番目の文字はガンマ( Γ )。音価は g と一緒。しかし、アルファベットで3番目は c である。

ローマ帝国が西欧を制覇するよりもはるか昔、ローマ人の祖先がローマ近郊に定住した頃、そこにはエトルリア人と呼ばれる人々が住んでいた。文字を持たなかったローマ人の祖先達はエトルリア人から文字を教わり、これを自分たちの言語(ラテン語)を書き表すのに使うようになった。エトルリア人はギリシア文字から自分達の文字を作ったらしい。

しかし、このエトルリア語には語頭の有声閉鎖音( b、d、g 等)がなかった(韓国語と同じ!)ので、このガンマをエトルリア人たちは k の音価の文字として使っていた。ガンマは、もっと古くは「く」のような形で、それからエトルリアの方では c の形に変化したらしい。

ラテン語には g の音価があったので、ローマ人はこの c の文字を g と k の両方の音価の文字として使った。人名を略記する際、Gaius と Gnaeus はそれぞれ C. Cn. と書くのが習わしとなっているのがその名残である。

しかし、これでは不便だということで、"C" に横棒を加えて ”G” の文字を作り(まるでカナに濁点を加えるように)、両者を使い分けることにした、という事である。因みに、ローマ帝国全盛の頃は大文字しかなかった。小文字はずっと後の時代、修道院僧が写本する際に書きやすいように作り出されたそうである。

だけど、ローマ人達は、何故 k の文字を利用しようとしなかったのか。彼らはその文字も音価も知っていたというのに。僅かに、Kalendae (月初めの日)、Karthago (カルタゴ というローマにとって宿敵の都市)という言葉のみに使われた、と言うから、あるいは神聖な文字か不吉な文字と思っていたのかも。

この、k の文字は使わない、という伝統はそのままラテン語の末裔、フランス語、イタリア語、スペイン語などにも受け継がれ、そして、英語でも。

英語で k が綴りに入っていれば、ほぼ間違いなくその言葉はゲルマン系なのである。ノルマン仏語やラテン語から取り入れた言葉ではない。

それから時代が下って、c と g は後ろに i と e の母音が来ると音価がそれぞれ s と j に変わるように変化した(「カ、キ、ク、ケ、コ」が「カ、セィ、ク、セ、コ」に、「ガ、ギ、グ、ゲ、ゴ」が「ガ、ヂ、グ、ヂェ、ゴ」に)。

この伝統も英語は受け継いでいるから、get 「ゲット」や give 「ギブ」等は発音からラテン語系ではない、つまりゲルマン系の言葉だと分かる。じゃあ、ゲルマン系は ce や ci を「ケ」や「キ」って発音するかというと、そんな発音は英語にはないし。ラテン語学習者でしかそんな発音したことないはず。ゲルマン系の言葉なら(「ケ」や「キ」に限らず) k を使っている。

「ブルガリ」のロゴは BVLGARI

私は高級ブランドの「ブルガリ」の製品を持っている訳じゃないけど、新聞の広告を見てオッと思った。BULGARI の間違いでは? じゃなく、気取っているな、と。ラテン語を勉強していれば分かる。古くは U の文字はなく、V を使っていたと。(以下の話は小文字で)

日本語で「い」と「う」との後に母音が来た時には子音のように振る舞い、それぞれ「や」行と「わ」行の音になるように、ラテン語でも i と v は後ろに母音が来ると子音として振る舞うが文字に区别はなかった。しかし、これも時代が下り、i からは j が作られ、v からは u が作られ、母音と子音は別の文字を使って読み易くするようにした。

この時、v は現代の w の音価、j は現代の y の音価だったが、時代が下り発音が変化した。それどころか、「母音の前だけ」という原則を忘れて、すっかり子音になってしまい、vivre (生きる、仏語)とか reloj (時計、スペイン語)とかの綴りが出来たり(音価が変化したのだからそれでも良いんだけど)する。

しかし、英語だけは原則に忠実なのだ。英語で j と v の後に母音字の無い綴りは外来語を除けば私の知る限り、存在しない。尤も、その原則の為に不要な母音字が追加されて迷惑なこともある。例えば active は最後に読まない e があるから「エャクタイヴ」と思いきや「エャクティヴ」なのである。しかし、activ という綴りは英語では許されないのだ。

但し、j の方は語尾には使われることがなく、その音価は -dge の形で綴られる。だから、当然に j で終わる単語もないけど。蛇足ながら、j のラテン語時代の音価は発音記号に残っている。例えば、yes [jes]となっている。

そして、w の文字はラテン語では使わない。これは英語を書き表すのに新たに作られた文字なのである。しかし、v が二つくっついた形でも「ダブルヴィー」ではなく、「ダブルユー」と呼んでいるのは u と v が同じ文字だった名残だろう。「ワ」行の子音としてだけでなく、u の代わりの母音字としても使われている。

それから、ラテン語での y はギリシア語由来の語を書くために用いられた母音で、「イ」と「ウ」の間の音(「ユ」のように聞こえる)を表す。英語では、w と同様に「ヤ」行の子音としてだけでなく、i の代わりの母音字としても使われている。だから、この文字は母音の音価の方を採って「ワイ」と呼ぶのだろう。

H は何故「エイチ」と呼ぶ

アルファベットの各文字は大抵その文字の音価が含まれている。しかし、英語では、h に関してはその原則に当てはまらない。例えば、ドイツ語では h は「ハー」、k は「カー」である。そうであれば、 h を「ヘイ」と呼べば k が「ケイ」であるのと釣り合うのだが、実際は「エイチ」だ。

この理由を探るには、ラテン語の末裔たちを調べるに限る。何せ、仏語、スペイン語、イタリア語など、それらの言語では h は発音しないのだから。(英語でも、語頭の h 以外は発音しないけど。)

発音しないのに、何で綴りに使われているのかというと、かつては発音され綴りに含まれていた場合と子音と結合して別の音価を表す場合がある(それに、仏語の場合は h が在ることでリエゾンしない"場合が"あるけど)と分かる。そして、この文字の呼び方は c と結合した時の発音を表している、というのが私が作った説。
  • 「アッシュ」、仏語 ache
  • 「アチェ」、スペイン語 ache
  • 「アッカ」、イタリア語 acca
これらの最初の a は、いづれも前置詞の a だと勝手に解釈している。これは色んな意味を持つが、「~に」という意味ならピッタリだ。

しかし、イタリア語の場合、ch の組み合わせは chi 「キ」と che 「ケ」だけである。だから私の説なら h の呼び方は achi 「アキ」か ache 「アケ」でないと困るのだが。

とにかく、英語は仏語の影響が一番大きいと思われるので、仏語でうまく行っているから良しとする。前置詞も英語の to とか for とかに替えずに a のまま。それで、
  • 「エイチ」、英語 ache
なのである。語末に読まない e があるから、その前の a は開音節の「エイ」と呼び、ch の読みは英語では「チ」なのだから。

日経特集記事の空虚さに愕然

本日の日経新聞の特集面(7ページ)に大きな見出しで、
  • 都市にますます密集
  • 引っ越さなくなった日本人
と書いてある。データディスカバリーというコーナーで紙面の2/3も使って何やらグラフが書いてある。で、次のページをめくってみる。当然、詳しい内容が載っていると思って。

しかし、そこには健康器具の全面広告があるだけだった。おかしいな、と思ってページを戻す。そこには常識を疑う内容が書かれている。
国連の予測では、日本は2050年にシンガポールや香港に続く、都市集中社会になる見通し。
そして、「日本の都市部に居住する人口の割合」 として2050年の予測値 97.7%と書いてある。ほんまかいな。一体、都市部ってどういう定義なん? と思って紙面を眺め回すと小さく書いてあった…全国の市(東京都特別区部を含む)に住む人の割合、らしい。

アホか。どんな辺境の地に住んでいても、行政上「市」だったら都市部なのか。それだったら、都市集中社会って市町村の合併の事ですか、と思う。数字を鵜呑みにするバカに紙面のこんなに大きな場所を任せるって、日経よ、大丈夫か?

引っ越さなくなった日本人という話も、ピーク時からほぼ半減というだけの事。引っ越しをよくする年代の人口もほぼ半減しているのだから、果たしてその見出しは妥当なのか大いに疑問だ。

しかし、本当に空虚なコーナーだ。日経は、そのデータを元にして何か言いたいことはないのか。大事な紙面を使ってもっと意味のある事を読者に伝えようとは思わないのか。これだったら、こぶり主義の投稿でも載せた方がよっぽどましだ。

まあ、新聞に書いてある事でも鵜呑みのせず、自分の頭で考え分析する事が大切であるという教訓にはなった。

英語母音を変化させる R の法則

英語の母音のうんちく話の続き。

英語の母音は6種類で、それが閉音節と開音節のそれぞれの読み方を持つから12種類、それに oi が加わって13種類の発音、此処までは説明した。

しかし、それだけではない。母音の後ろに特定の子音が付くと発音が変化する。これを勝手に「英語母音を変化させる R の法則」と名付けてみた。r が付けば殆どの場合発音が変化するし、その他の子音が付いて変化する場合でもその発音は R の法則で説明する範囲に納まっているからである。

で、閉音節と開音節のそれぞれに r を付けた場合の発音とそれに対応するカナでの読み方について説明してみる。
  1. ar 閉…アー[ɑː] 、are 開…エア[eə]
  2. ir 閉…エー[əː] 、ire 開…アイア[aɪə]
  3. ur 閉…エー[əː] 、ure 開…ウア[ʊə]
  4. er 閉…エー[əː] 、ere 開…イア[ɪə]
  5. or 閉…オー[ɔː] 、ore 開…オア[ɔə]
  6. oor 閉…オー[ɔː]、our 開…アウア[aʊə]
結果全体を見渡すと、閉音節に r を付けた場合には長音(語尾に音引き記号が付く)へと変化し、開音節に r を付けた場合には語尾に曖昧母音のア[ə]が加わっている。

母音の読みは r が付く前と比べて三重母音の「アイア」と「アウア」を除き変化している。しかし、三重母音は後ろに曖昧母音の[ə]が付いただけである。このため三重母音は英語の母音の種別のカウントから外す説もある。しかし、どんな母音にでも[ə]が付けられる訳では無いから、三重母音も含めてこれが英語の母音の全てです、って言い切った方が分かりやすいはずだ。

所で、閉音節には r を、開音節には re を付けているのには訳がある。開音節とは後ろに子音が来ない音節のはずである。しかし、英語には語末に読まない e を付けるとその前の母音字は開音節の発音で読むというルールがある。

何でそうなのか、と解説している文は今迄見た事は無いけど、私の勝手な解釈はこうである。

まず、母音に挟まれた子音は後ろの音節に属するのが音節切り分けの原則である。そうすると、語尾に e が付いた場合は、例えそれが読まない字であっても母音の字だから、{母音で終わる音節}+{子音と e の音節}、に分解できる。しかし、e は読まないから最後の子音が単独で音節になることが出来ずに前の音節に引っ付く。これで、{開音節の発音+子音}の完成である。

語末の読まない e というのは仏語のルールを取り入れたものだろう。尤も、仏語の場合は語尾だけでなく、単語の途中でも音節の最後の e は読まないけど。その e を読まなければ母音が無くなってしまう場合(be、he、she、we、me、the、等)や外来語を除き、例外は無いはずである。

ou の場合に our としたのは、そもそも oure という綴りの単語が無い。それは、母音字を組み合わせた場合は開音節の扱いになるから最後に e を付ける意味がそもそも無いからであろう。

それから、oi に r を付けた場合にはどうなるのか調べたけど、oir も oire も発音が「ワア」の単語が殆どで、これはほぼ仏語読みで英語でも外来語扱いになっている。

oor の読みについて

「ウア」ではないのか? という疑問を持たれるかも知れない。しかし、例えば poor の発音から言うと、「オー」と「ウア」と両方ある。今迄説明してなかったけど、そもそも、oo の読み方は短母音の「ウ」だけでなく、長母音の「ウー」と言うのも存在する。これは u の開音節の読み方と同じである。そちらに r が付いたとすれば「ウア」になるのも当然だ。

それに、oor に r が付く前の読みは一体どっちなんだと聞かれても分かりっこないんだから、短母音だったら「オー」で長母音だったら「ウア」という事にしておけば語尾に r が付いた時の母音の変化がとても規則的になって都合がいい訳だ。

ir、ur、er の読みのカナについて

従来、girl 「ガール」、burn 「バーン」、term 「ターム」のようにカナには「アー」を当てていた。しかし、それでは car 「カー」の「アー」と区别する事が出来ない。そこで、「エー」を割り当てて見た。

従来、「エー」は「エイ」と書かれるべき発音に使われていた(例えば、ace は「エース」って発音してるけど「エイス」の方が原音に近い。)けど、それを止めれば「エー」は[əː]という発音を表すことに使えるのだ。実際の発音は「アー」や「オー」や「エー」が入り混じったような音だから、「ゲール」、「ベーン」、「テーム」でも私は違和感を感じない。

話は脱線するけど、「オウ」と書くべき発音もしばしば「オー」と書かれている。これは1991年6月28日の内閣告示第2号 外来語の表記 に書かれている、{長音は、原則として長音符号「ー」を用いて書く。} という指針があるためじゃあないのか、と思っている。「エイ」も「オウ」も複合母音であって長音じゃあないけど、例として「ゲーム」とか「オーバーコート」とか書かれているからね。

まとめ

英語の母音が6種類あるという説に基づき、英語の発音を解説してきた。今迄に登場したのはアクセントのある音節の場合で、この他にアクセントのない音節に於ける母音の発音もあるけど、それは又の機会に。

それで、6種類にそれぞれ閉音節と開音節の読みがあり、更に語尾の子音で変化し、その他に oi という変わり種がある。計算したら、6*2*2+1=25通りの発音だけど、{ ir と ur と er }及び{ or と oor }が同じ発音だから3つ引いて全部で22通りの発音があり、それら全てが区别出来るように異なるカナの発音を割り当ててみた。

その割り当て方と従来の表記法の違いは以下のようになっている。
  • [æ]は、従来「ア」と書いていたものを、「エヤ」と書くようにする。
  • [əː]は、従来「アー」と書いていたものを、「エー」と書くようにする。
  • [eɪ]は、従来「エー」と書いていたものを、「エイ」と書くようにする。
  • [oʊ]は、従来「オー」と書いていたものを、「オウ」と書くようにする。
これだけの違いで異なる英語母音には異なるカナの組み合わせを割当てる事が出来て、カタカナでの英語発音の記憶からでも正しい母音の発音を再現出来るようになるはずである。

タイ留学に台風の妨害

娘は8月8日、大学最寄りの地方空港から台北乗り継ぎでバンコクへと旅立つ事になっていた。しかし運悪く、超強力の台風が丁度その時間に台湾を直撃。

その一週間前位から、このまま台風が進んだら困るなあと話していたら、その通りになってしまった。しかし、今更どうしようもない。予定の乗継便に乗れなくても同じ航空会社だからバンコクまで航空会社の責任で連れて行ってくれるはず、但し2日位到着が延びる事も想定して準備して行きなさいと娘にはアドバイスしていた。

出発が8時間遅れるとの連絡が前夜になって入った。早朝出発の予定だったから、空港隣接のホテルを予約していたけど。しかし、やっぱり娘は予定通りホテルにチェックインして時を待つ。

それで台北に到着した時には予定の乗継便はとうに出発した後だったと。後続のバンコク行きは満員で、結局翌朝の便に乗ることに。娘は一晩を空港で過ごしたそうな。それでも同じ大学に留学する仲間と一緒だったし、道中の様子もLINEのお陰で把握できたから親としても安心だった。

結局、予定よりほぼ一日遅れてバンコクに到着したらしいけど、着いてみればそんなトラブルも良い経験だったと言えるのも幸せか。

英語の母音は6種類と仏語由来のoi

英語の母音についてのうんちく話。「あ、い、う、え、お」の5種類しかない日本語の世界に耳が適応している者が英語の母音にどう対応するべきか考えた。

英語の母音の数は多い。通常の言語では長母音、短母音と音の長さで区别するものでも、英語では音質の違いで区别していて音の長さでは区别されない。例えば、mitt と meet の母音の違い。日本語話者には「ミット」、「ミート」と音の長さの違いしか感じないけど、実際には短い「イ」の音は日本語の「イ」と「エ」の中間位の音だという。

そんな知識は発音する時に役立つけど、日本語話者にとっては音を聞いて記憶する時は「イ」と「イー」としか区别の仕様がない。と言うよりもそういう区别の手段があるからこそ、5種類の区别しかなくとも英語の異なる母音を異なるように記憶できると言えよう。もし、英語話者のように長短の区别が出来ないのに、区别出来る母音の数が少ないならお手上げである。

母音とは何か。私の理解だと、(1)顎の開き「挟、開」、(2)舌の盛り上がる位置「前、後」、(3)唇「非円、円」の形の3つの要素だけで決まる有声音。有声音とは声帯を振動させること。

これを説明するのに、よく逆三角形を描いてそこに母音を書き入れる。下の方が顎が開き、左の方が舌が前にくる。日本語の場合を図にするとこんな具合。
唇がどうかは図には載らないけど、「お」は円唇でその他は非円唇。日本語以外は一般的に「う」も円唇と言われ、例えばスペイン語の「う」は唇を思いっきり前に突き出して「うっっ」って感じで発音するように言われるけど、日本語の「う」はそうじゃない。

所で、前に英語の母音の発音は「開音節」か「閉音節」かで大いに異なると書いたけど、そのペアって全部で6種類ある…って言うのは私の意見。こんな事、今迄誰も言ってないけど。

でも、ローマ字の母音字は5種類しかないから、英語では、6種類の母音を書き分けるには字を組み合わせるしか方法が無いわけで、oo という組み合わせを作った。この6種類の母音を先程の図に重ねると、こんな具合。但し、これは閉音節のもの。
この a と o が三角形から飛び出てるけど、実際英語では日本語の「あ」に比べるとはるかに大きく顎を開いて a と o を発音する。この二つは「あ」のグループと言えるが、a の方は舌が思いっきり前に出るから「え」に近い音に聞こえる。発音記号では[æ]と書く。以下、発音記号は[]で書くことにする。

一方、o の方はアメリカ発音では甲高い「あ」[ɑ]の音に聞こえ、イギリス発音では甲高い「お」[ɒ]の音に聞こえる。違いは唇の形だけである。アメリカ発音が非円唇で、イギリス発音が円唇である。

それから問題は、この6種類の発音を日本語でどう代用するかだが、カタカナ英語の多くは a と u に「ア」、i に「イ」、oo に「ウ」、e に「エ」、o に「オ」を割り当てていた。

それでは a と u の区别が出来なくて困るから、a には「エヤ」を割当てて見たい。「え」の音と「あ」の音を含み、かつ air エア[eɚ]と区别出来るように。u の音は口は「お」の位置にあるけど非円唇だから「あ」の音に聞こえるので、今迄通りで良いと思う。

では、これに対する開音節の発音はどうなるのか。実は、開音節の発音は英語のABCの読み方でお馴染み。
  1. a 閉…エヤ[æ] 、開…エイ[eɪ]
  2. i 閉…イ[ɪ] 、開…アイ[aɪ]
  3. u 閉…ア[ʌ] 、開…ユー[juː]、[uː]
  4. e 閉…エ[e] 、開…イー[iː]
  5. o 閉…オ[ɒ] 、開…オウ[oʊ]
  6. oo 閉…ウ[ʊ]
さて、ではこの oo の開音節はどういう発音になるのか。

6種類の母音を舌が前のグループ(a e i)と舌が後ろのグループ(o u oo)に分けてみる。そして、u の開音節の発音は「ユー」ではなく「ウー」だとする。実際、sue の発音等はそうなってる。更に、「イー」は「イイ」、「ウー」は「ウウ」だと考える。そうすると、全ての発音が規則的に見える。
  1. 前舌グループは最後が「イ」で終わり、後舌グループは最後が「ウ」で終わる。
  2. 出だしの音は各グループの隣の音である。(あ→え→い→あ)、(あ→お→う→あ)
そうすると、oo の開音節の発音はこの規則から「アウ」[aʊ]になる。で、英語には実際この発音がある。綴りは ou だけど。

しかし、困ったことに、この理論で説明が付かない発音が一つあるのだ。oi オイ[ɔɪ]である。後舌音で始まって、前舌音で終わる。グループを跨いで発音しないはずなのに。

しかし、調べてみると、これは仏語からやって来た綴りだった。但し、仏語では「オイ」とは読まずに「ワ」みたいな発音だけど。

古来(ノルマン征服以前)の英語の言葉でこの発音をするものは私の知る限り存在しない。更に、この oi という発音の元を辿ればラテン語の e に至る。こんな事を知っていると語学の勉強が楽しくなってくる。

父親の出番はかくの如く

日経新聞の私の履歴書は、7月で女優の浅丘ルリ子さんの連載が終わり、8月からは脚本家の倉本聰さんの連載が始まった。まだ幼い頃の逸話が載っているのだが、今日の話は英字ビスケットを万引きした話。

まだ、小学校に入る前の歳だ。その時の記憶が鮮明に残っているのは、きっとおやじさんの対応が見事だったからとしか言いようが無い。

話の大筋はこうだ。母と町までバスに乗って出かけた少年は、お菓子屋さんに寄った際に母が店員と話している隙にAとOの2枚の英字ビスケットをガラスケースの中から取ってズボンのポケットに隠した。帰りのバスの中で少年の怪しい様子に気付いた母に追求され白状した。ここからは原文を引用してみる。
 家に帰ると、両親で善後策を話し合ったのだろう。しばらくすると、おやじが来て「出掛けるよ」とのんびりした口調で言った。説教なんかないままバスに乗った。
 「万引きのこと聞いてないのかな」という淡い期待もむなしく、おやじはまっすぐに菓子屋に向かっていく。店に着くと「英字ビスケットをください」と言った。「いかほど?」「全部。在庫も」「在庫もですか?」「はい」。在庫は「かます」と呼ぶ油紙のでっかい袋にふたつあった。
 おやじは店先のビスケットまで買い占めると「帰ろうか」と言いながらふたつの大袋を肩にかついで歩き出し、帰り着くと袋を納屋に放り込んだ。最後まで説諭はなしだった。 
もし、自分が同じ立場だったらどうしたか、と考える。子供を叱った後、一緒に菓子屋まで行って万引きしたことを謝罪し、代金を払う。それ以上の事が出来るであろうか。

その英字ビスケットは日米開戦後、食糧事情がかなり悪くなった頃に突然おやつに出るようになった。少年は、すっかりかび臭くなったそのビスケットを食べるたびに後ろめたいような懐かしいような不思議な気分になったそうだ。

叱らないでも自分のやったことの意味を分からせる方法がある。しかも、迷惑をかけた店に父親が謝る姿を見せないでちゃんと償っている。その袋の大きさが自分のやったことに対する両親の悲しみを示している。何と見事な対応。

英語の綴りの読み方を教えるべし

学校の英語教育の不思議の一つは、英語の綴りの読み方を教えない事だと思う。

英語を除き、私が習った西洋語は何れも最初に"ABC"の読み方を学び(これが発音を覚える基礎)、次に綴りの読み方を学んだ。

韓国語でもハングル文字の読み方を最初に学び、次に綴りの読み方を学んだ。

中国語は漢字だからそうは行かないけど、最初にピンインの読み方を学んだ。ピンインとは、漢字の読み方をアルファベットで表す方法で、ü という文字と4種類の声調記号を除き全てアルファベットで表現出来る。言わば、アルファベットで表す発音記号である。

英語でも最初は"ABC"の読み方を学ぶ。しかし、中学校の英語の授業では綴りの読み方は習わない。その当時は、英語の綴りはローマ字の読み方とは全く異なるから、単語一つ一つの読み方を覚えるしかない、と思い込まされていた。

確かに、初級英語では綴りは例外だらけである。よく使う単語であれば発音は短く、そして他の単語と同じにならないよう原則から外れるような変化があっても不思議ではない。しかし、国民全部に高校卒業レベルの英語の履修を期待するならば、綴りの読み方の原則をまず最初に教える方が理にかなっている。

最初に少しの労力で綴りの読み方の原則を覚えれば、膨大な量の単語を覚える際に必要な労力は確実に減るものと思われる。原則から外れる読みについても外れるに至ったその単語の歴史があるはずで、その事情を知ればその単語をより強力に記憶に留めることが出来るに違いない、と思っている。

所で困ったことに、英語の原音とはかけ離れたカタカナ英語が世の中に氾濫していて、これが英語の学習の大きな妨げになっている。それは、カタカナ英語を作り出している知識人やマスコミ関係者が生半可に英語の綴りの読み方を知っていると勘違いして原音を確かめないのが原因ではないか、と想像する。

残念ながら、英語の綴りには音節の区切り方やアクセントの位置までは書かれていない。一応、綴りから音節の区切りとアクセント位置を決める法則もあるけど、これは例外が多いからちゃんと辞書で確認しないと判らない。しかし、逆に言えば、「英語の綴り」+「音節の区切り」+「アクセントのある音節」が分かれば、英語の綴りの読み方の原則によって高い確率で原音通りの読みが再現できるはずである。

これは、英語の母音の発音が「開音節」か「閉音節」かで大いに異なり、またアクセントの有無でも大いに異なるためである。因みに、「開音節」とは母音が剥き出しのままで終わっているもの、「閉音節」とは音節中の母音がその後に続く子音で守られているもの、である。母音の間にある子音が前の母音の音節に属するのか、或いは後ろの母音の音節に属するのかで読みは全く異なる。まあ、一応のルールはあるんだけど。

ホント、こんな基本中の基本を学校では全く教えてくれなかったよ。