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2016年8月16日火曜日

私の履歴書 大村博士の巻

今月の日経新聞の私の履歴書は、何億人もの人達を眼病による失明の危機から救うことになった薬の開発に貢献してノーベル賞をもらった 大村智博士 が書いている。

夜間高校の先生から如何にして研究者の道に進まれたのか、についても興味があったので普段よりも一層丹念に読ませて貰っている。

今日の話題は、米国留学中の博士が3年の予定を繰り上げて2年で帰国して北里研究所の教授に就任する事になり、帰国する前に米国の企業を回って、共同研究の契約を纏めた話である。
契約は弁護士やコンサルタントに任せるのではなく、私がメルクのボイド・ウッドラフさんらと一生懸命に内容を詰めた。…辞書と首っ引きでまとめあげたこの契約方式を、米国人は「オオムラ・メソッド」と名付けた。
恐らく、(ノーベル賞を貰えなかった)数多くのエリート大学出身の研究者との大きな差はここにあったのでは無かろうか。 大事な事は人任せにしない、目先の事だけでなく、将来的、そして世界的な視野に立って物事を進めていく事が大切だと思った。

企業経営者の書いた私の履歴書は仕事一辺倒で(6月は松岡修造氏の父が書いていたけど、その息子の話は最終回に少し登場しただけ)面白味に欠けるけど、大村博士の話には家族や趣味の話もちょくちょく登場して面白い。一昨日には、
古美術商に立ち寄ると「日本人か」と聞かれ、そうだと答えると日本画に書いてある文字を読んでくれと頼まれた。3、4回通って全部ローマ字に直すと、「好きな物を持っていっていい」という。本物とわかる喜多川歌麿の作品があったので、偉いこっちゃと思いながらも頂いた。
 とある。これからの話も楽しみだ。