今日は、小学校のPTA委員の時代から続いている主婦の忘年会(最近はランチらしいけど)と称する集まりに妻が出掛けた。その隙にテレビの改造をすることにした。
以前の住まいでは、CDラジオのスピーカーを外付けにすることで立派なオーディオセットにした積りで得意になっていた。しかし、引っ越ししてからは、そのCDラジオに良い居場所を与えられなかったから、工作部屋の片隅に追いやられた。
最近、妻がリビングで音楽を聞きたいというのでハードディスクレコーダーでCD再生するように勧めたけどテレビの音では余り聞く気になれなかったらしい。
そこで、テレビのスピーカーを外付けに改造することにした。音楽だけでなく、ドラマや映画の音も良くなるし、オーディオセットも不要になって我が家の余分なモノの断捨離にもなる。我が家のテレビには外部スピーカー端子などの気の利いた装備はないけど、内部スピーカーへの配線を外に引き出すだけの単純な改造さえすれば良い。(但し、改造するのは製品保証期間が過ぎてからにしないと、改造に関係ない所が故障した場合でも保証が受けられない。)
延長するコードはハンダ付けにする。そして、そのハンダ付けに最適な場所がキッチンなのだ。床を焦がす心配もなく、換気も大丈夫。眉をひそめる人さえいなければ。
そして、彫刻刀でテレビの裏蓋にコードを外に引き出す溝を作る。コードには結び目を作り、その結び目が溝の所に当たるようにしておけば、コードが引っ張られてもハンダ付けの箇所には力が掛からない。内部スピーカーの端子は一つだけ外し、宙に浮いた端子金具は絶縁しておく。これで、内部スピーカーからは音が出ないけど、もし外部スピーカーの音が気に入らない場合にはその端子金具を再びはめる事で元に戻せる。
そして裏蓋をはめて完成。後は掃除をしっかり。キッチンで退避させていた品々も元の通りに。
完成したテレビ・オーディオの姿。この外部スピーカーも実は手作りで、しかも使っているスピーカーユニットもステレオという雑誌の付録のキットから作ったもの。箱はホームセンターで売っているMDFという板をカットサービスで自分の設計通りに切ってもらい、スピーカーとコードの穴だけは自分で開け、それを組み立てて木工ボンドで固める。箱の中には車のシートの改造で余った硬綿を詰めた。
このスピーカーユニットにしては大きめの容量の完全密閉型のスピーカーボックスである。完全密閉型はバスレフ型よりも設計が楽だし、音も自然で好きだ。バスレフ型は低音が出るとは言うものの共鳴した音だから、(コンサートホールのような響きなら良いけど)音源によっては不自然に聞こえるのだ。
早速、音が出るか確認して見る。確かに両方のスピーカーが鳴っているが、低音が不自然に大きい。きっと、テレビ内蔵の貧弱なスピーカーの特性を補正するようなアンプの特性なのだろう。トーン・コントロールの設定で何とかしないと。で、テレビの取扱説明書を捜す。見つからん、困った、妻が帰ってくる迄に何とかしないと。
捜すこと30分、テレビの取扱説明書は妻のPCを入れておく箱のPCの下に入っていた。早速、音を調整する。イヤホン時にはオフになるというイコライザーという項目があった。説明には「スピーカーの音を聞き易い特性にする」とある。きっとこれだ。そしてオフにして見ると、ようやくマトモな音になった。
これで音楽を聞くと実に良い音だが、テレビの音声だと低音がまだ大き過ぎる。きっと、今迄のショボい低音に慣れていたからだとは思うけど、トーン・コントロールで少し低音を下げ高音を上げて調整しておいた。
妻が帰ってくるのに間に合った。さて、散歩にでも行くか。