子供達はそれぞれ国民年金保険料を自分の口座から引落しするように手続きしている。5月2日がその引落し日なので、事前にその額を補填するべく子供達の口座に送金した。
そもそも、国民年金保険料の納付は子供達が責任を負うものだが、親が代わりに支払ったとしても贈与とはならない。以前、息子が国民年金被保険者の年齢になった時に学生特例納付制度を利用しようとしていたのを止めて貰ったので、その代わりに保険料は肩代わりすることにしたのだ。
学生特例納付制度とは、学生で収入の少ない人が国民年金保険料の支払い猶予を受ける制度で、息子の友達の多くはこれを利用しているらしい。しかし、その制度を利用すれば、支払い猶予を受ける代わりに年金の額が減額されるか、或いは就職後に追納という方法で猶予された保険料を支払う事が出来るけど、その追納額は本来の保険料よりも高く(2年以内に追納すれば同額らしいけど)なる。
子供達が年金を貰える歳になって日本の年金がどうなっているのか予測は出来ないけど、これを投資だと思えば最も有利な投資先には違いないし、社会人のスタート位はマイナスではなくゼロからさせてやりたい。
それに息子が仮に総理大臣にでもなったとして国民年金保険料を支払ってない期間があるとすれば、合法的だったとしても義務を果たしてないとバッシングされるはずだ。そんな想いがあったから子供達には学生特例納付制度は利用しないようにして貰った。
先週末に娘の口座へ送金し、引き続き息子の口座へ送金しようとしたら、一日の限度額50万円を超えたので送金できず、昨日ようやく送金。改めて保険料の高さを実感する。尤も、娘の方は2年前納の料金で、二人共1年前納だったら限度額は超えなかったはずだけど。
2年前納の区分は去年から始まった。1年前納だった息子が2年前納に変更した方が良いか聞いてきた時に、もし就職するなら払い過ぎた分の返金とか面倒そうだったから、そのままにしてもらったけど、進学が決まった今年度分からは2年前納に変更して貰っても良かった。それでも、2年前納に変える必要なしと言った手前、わざわざ変更手続きして貰うのも大変そうだったのでそのままにした。
しかし、2年前納は随分と得になるようだ。もし、去年息子が2年前納に変更していたとすれば、保険料は366,840円 (因みに、今年の2年前納の保険料は377,310円に値上がり)。一方、去年と今年の1年前納の保険料はそれぞれ183,160円と191,030円なので合計374,190円。その差額は7,350円で、これは1年前に1年前納よりも多く支払った保険料183,680円を(利子に掛かる税金も考慮して)年利約5%の1年定期に貯金するのと同じ効果があったことになる。
これ程お得になるのは、保険料が毎年値上がりしている(今年は月額670円の値上がり)のに2年前納だと翌年の値上がり分の支払いが免除されているからでは、と思っている。
では、2年前納にしなかったからといって私が損したと悔しがっているのか、と言うとそうではない。年金財政が苦しい折、余分に支払って助けたと思えば悔しくもない。いや、寧ろ2年前納という区分を作ったのは間違いではないのかと思う。2年分を支払えるだけの余裕のある者が得をして、その余裕のない者が多く支払わねばならないのはおかしい。それに、2年前納で納付保険料が減れば苦しい年金財政を更に悪化させるのだ。