従来のローマ字変換テーブルに対して、nn は「ん」に変換されない事、jya とか cya とかのヘンテコな割当を無くした事、「ゐ」、「ゑ」に wi と we を割り当てた事が主な違いである。
補足: その後の変更で、jya と cya の定義も追加した。広く使ってもらう為の配慮。変えたのは従来の設定が正しくなかった部分である。ローマ字で「案内」は annai と打つが、従来の設定では「あんあい」に変換されてしまう。新しい設定では正しく「あんない」に変換出来るし、an'ai と打つ事で「あんあい」と入力も出来る。同じく「勧誘」は kan'yuu と打てば「かんゆう」だ。
ローマ字の割当は殆ど変えてないとは言え、変換途中の表示はかなり異なっている。例えば、従来は n y a と打てば、n → ny → にゃ、と変化するのに対し、新しいローマ字変換テーブルでは、ん → にぃ → にゃ、と変化する。つまり、「ん」は n を一回打つだけで入力出来るようになっている。
これは便利である。同様に、カタカナ語の子音の表現を母音の入力なしに実現出来るよう、殆どの子音字に対して子音を表すカナを割り当てた。その殆どは「う段」のカナ(例: k には「く」)だが、タ行、ダ行、ハ行に付いては「お段」のカナ、ラ行に付いては「ー」とした。だから、car と打てば、「かー」に変換される。
その例外は、ヤ行とワ行。どちらも半母音と言って子音としての性格を示すのは後に母音が来た時のみだから、独立した子音の音など存在しない(今の所、y に「い」、w に「う」を割り当ててあるけど)のだ。その代わり、ww に小さな「ゎ」と yy に小さな「っ」を割り当ててみた。
歴史的仮名遣いも積極的に使えるように、「ゐ」と「ゑ」に正しいローマ字を割り当てたのと同様に、この「ゎ」と「っ」が簡単に打てるようにしたのも日本語優先の考えによる。しかし、歴史的仮名遣いでは、これらの文字は小書きでは無かったと言う。つまり、「くゎん」とは書かずに「くわん」と書く。しかし、これらの文字は小書きの方が読みやすいはずで、改良版歴史的仮名遣いとして定着させたいものだと思う。