「プレニテュード 新しい<豊かさ>の経済学」 ジュリエット・B・ショア 著 岩波書店 2011年11月
働き過ぎを改めることが地球環境を守り、時間的余裕という物質的とは異なる観点の豊かさを手に入れることに繋がるという主張を膨大な資料を使って説明する。事例は米国だが、日本も米国の忠実な犬だからこれがそっくり当てはまる。
「非電化思考のすすめ」 藤村靖之 著 WAVE出版 2012年8月
こちらは発明家で非電化工房を主宰している人が書いた本で、この人の生き方そのものが語られている。お金とエネルギーに依存しない生活というのがテーマである。
以前、この人が書いた別の本を読んだことがあって、放射冷却の原理を使った冷蔵庫とか感銘した。この本では非電化工房をテーマパークにして多くの見学者や住み込みの弟子を受け入れたりして、自分のアイデアを自分一人のものとせず、世の中に広めようと活動してるこの人の生き方に感銘した。
このように、私の生き方の基本姿勢は既に多くの本で語られている。このブログで改めて語るほどのものではないのだが、まだまだ実践している人も少なく、早期退職から11年破綻せずにやってきた実例として後に続く人の参考にはなるだろう。
2chやブログ村で早期退職する人の話を読んでいると、殆どは独身の人で、家族持ちの事例は殆ど見かけない。だから、このブログの情報にもきっと意味があると思いたい。
ところで、今朝、風呂掃除をしていたら電話が鳴った。出ると証券会社の営業さんだった。(以下の会話は要約)
営 「この間お薦めしていたアリババが随分上がりましたよ。」
私 「買っていたら資産が増えすぎて困ったことになっていたね。」
営 「何か買いませんか?」
私 「これ以上資産を増やす必要もないから、もう売り買いせず、配当だけもらえばいい。」
営 「もっと儲けないのですか?」
私 「儲けていったい何に使うのか?」
営 (不意を突かれて一瞬言葉が出ず)「えーっと、基金を作るとか? 交通遺児の子供達に奨学金を出すんです。」
私 「そこいらの似非基金がやっているだろ。私はもう投資のことで時間を使いたくはないのだ。人生残された時間は意外と少ないよ。これからは自分のやりたいことだけに時間を使いたい。」
営 「うらやましいです。どうすればお客様のようになれるんですか?」
私 「早期退職すればいい。45歳過ぎたら再就職しなくても(無職でも)万が一の時に遺族厚生年金がでるから辞め時だよ。」
営 「…」
これで営業の電話も減るな、きっと。
遺族厚生年金は現被保険者(つまり厚生年金に加入している人)か厚生年金の受給資格を満たしている人に万が一のことがあった時にその人によって生計が維持されている妻や子供(18歳まで)などが受給できる。厚生年金の受給資格は加入期間25年以上だから、
家族持ちの早期退職は45歳まで待つのがお薦め。(ちなみに、遺族基礎年金の方は何歳で退職していても国民年金に加入していれば出る。)私の場合は偶然にも45歳だった。昔は国民年金が学生は任意加入だったからその間は入っておらず、退職時には年金加入期間はまだ20年だったけど、20歳から入社時点までの期間は学生だったので受給資格期間とみなされる。退職前にこのことは確かめた。