良い物を少な目に。この方針に基づいて最近はキチンとした原材料を使った調味料を買うようにしている。勿論、原材料が全てでは無いが、原材料がまやかしのもので美味しいものは存在しないから。
良い製品は原材料もシンプルだ。例えば、米酢の今使っているものの原材料:米。たったこれだけ。醤油:大豆、小麦、食塩。味噌:大豆、米、食塩。
それでも、スーパーの目玉商品の価格と比べても2倍程度だし、調味料は使う量も食品の素材に比べればずっと少ないから高いとは思わない。それで美味しい食事が出来るのだから。
そして、これは調味料とは言えないかもしれないけど、レモンジュース(ストレート):有機レモン。オリーブオイル:ギリシア産オリーブ。ギリシアを応援する積りで買ってきた。
日本の会社の製品だけど、原料のオリーブオイルはギリシアだから、ギリシアの経済の立て直しに一役買えたとすれば嬉しい。調べると、最高級のオリーブオイルはギリシア産なのだとか。
しかし、買うのに多少躊躇したのが味醂である。本格派、三河の味醂:もち米、米こうじ、本格焼酎。割愛するが、それぞれの産地(もちろん国内)や製造所まで細かく書かれていた。
これは本みりんと名付けて売っている味醂の5倍の価格だ。でも、それだって普段飲んでいる日本酒やらワインの値段から言えば決して高くは無い。味醂も酒の一種なんだから、それくらいの値段が当然だと思い直して買ってきた。
味醂は発酵で甘みがアルコールに変わってしまうのを抑えるために焼酎を加えるのが伝統的製法だが、本みりんを名乗っていても通常は焼酎でなく醸造用アルコールを加えている。普及品は糖類も添加している。そんな事はやってませんと高級品を気取っていても、もち米がタイ米だったりする。私が買った三河の味醂は、これらのまやかしの誘惑に負けないで作られた。高くても当然だ。
むしろ最近は、単に高かったとか思うより、良い物を買ってその製品が末永く作り続けられたら嬉しいな、という気持ちが芽生えてきた。
さて、以前から醤油は丸大豆のものを選んで買っていたが、密封ボトル入りのものに最近切り替えた。二人暮らしで消費量も減っているから変質し難いと宣伝されている新型ボトルを試そうと思ったのだ。
使ってみると非常に調子がいい。使う度に内側の容器が縮んで醤油が入っている所には空気が入らない。実にシンプルで効果的なアイデアだけど、原理的には気胸という病気と一緒。これを考えた人は気胸になったことがあるのではないか、と勝手に想像している。
しかし、問題点が一つ。移し替えて劣化するのも嫌だから食卓で使う時もそのボトルのままだけど、美しくない。何とかならないものかと考えていたけど、今迄もマヨネーズやケチャップは容器そのままで使っているじゃないか、と思ったらそのままでも良い気がして来た。