その日、近くを通っている高速道路のリフレッシュ工事は何時頃終わるのかな、と思いながら、朝起きて窓の外を見たら、もう車は走っていた。気付かなかったのは雨が降っていたせいもある。窓は閉まっていたし、雨の音も聞こえていたから。
でも、それから何日か経って、その高速道路から聞こえてくる騒音が以前と比べると明らかに小さくなっている事に気づいた。窓を開けていればよく聴き取れなかったテレビの声が今は聞き取れる。そうか、道路が良くなって騒音が減ったのか。確かに聞こえてくる騒音の大半はタイヤが出す音だった。
同じ道路の騒音でも幹線道路の傍で、しかも信号の近くで坂道でもあれば尚更、発進の時に吹かすエンジンの音、停車するときのブレーキの音などウルサイものだ。妻の実家はまさにそんな場所で、だから妻はこの高速道路の騒音はそれ程気にならないという。
まあ、このリフレッシュ工事のお陰で新居の数少ない欠点が緩和された訳だが、やはり騒音はもっと小さくなって欲しい。そんな事を考えている内に、都市高速道路が時速60kmと低く制限されているのは騒音の為ではないかと思った。それ迄は進入路が短いせいだと思っていたけど。これからは周辺住民の為にも、騒音をなるべく出さない運転を心がけようと心に誓ったのだった。