純金積立の思い出

今日、田中貴金属から「GP@積立くん」のIDが届いた。

今はもう止めているが、まだ三和銀行の時代に純金積立を始めた。当時は株式投資は自社の持株会に基本給の1割(限度いっぱい)を投じていただけで、もっぱら貯金に励んでいたのだが、財形貯蓄も非課税限度額を超えたので月々の黒字分で金への投資をしてみることにした。

最初は、1gあたり1500円位だったと思う。その後下がり続けてとうとう1000円を切っても平気だった。同じ値段で沢山買えるのだからもっと下がれと思っていた程だ。価値を信じていれば値下がりしても怖くないという体験だった。

三和銀行がUFJ銀行、三菱東京UFJ銀行と変わっていく間にいつの間にか金相場も上がってきた。そして、とうとう平均購買単価を超えた頃に気がついた。このまま増え続けたら貸し金庫に入れた時に爺さんの力では持てなくなるぞ、と。だけど、解約したら貸し金庫に重い金地金を入れる羽目になって使うのに面倒だし売却の際には手間もかかると思い、購入月額を最低限度額まで下げて口座を維持する(年額の口座維持費も必要だったが)ことにした。

それから何年か経って、三菱東京UFJ銀行が純金積立の事業を止めて三菱商事に移管することになった。それで毎月の購入は止めて金の残高を保持するだけにした。それには口座維持費が掛からないどころか金を毎年少量貰える(消費寄託という)のだが、金の名義は三菱商事のものになっているので、もし倒産した時には自分の持分の保証はない。

この三菱商事の金ネット取引システムの名前が「GP@積立くん」だったのだ。それから更に何年か経って今度は三菱商事が事業を田中貴金属へ移管した。田中貴金属は「G&Pプランナー」という似たようなシステム(但し、こちらは特定保管)を持っているけど、それとは統合しないことにしたらしい。消費寄託という条件も三菱商事の時と同じ。但し、こんどは田中貴金属に倒産されると困る。三菱商事とどっちが倒産リスクが高いのかな?

金は確かに相場の変動は大きいが、人類にとって何千年も価値を保ち続けてきた財産だ。何よりもその美しさに魅了され、古代から装飾に用いられてきた。また、金は錆びないし伸展性も良いからメッキ用や金箔や金線として工業的な価値もある。

金の円での相場は近年のピークからさほど下がっていないが、1オンス1200ドル辺りという最近のドルでの相場はピークの2/3程、金採掘の平均コストに近づいていると言うから、この先値下がりはし難いのではないか。更に、金を好む中国人やインド人の所得水準が上がれば人口が多いこともあり、金の需要も大きく増えるだろう。円安や消費税増税でも金は値上がりするからこの先持ち続けても損はないとは思っている。唯一、持ち続けて有効に活用しないままあの世に行くリスクを除いては。

だから、私は今年の抱負を実現する第一歩として、この積み立てた金を売って活動資金とすることにした。なぜなら株式と違って金には配当金がないので(但し、消費寄託なので今のところ年毎に0.01%の重さの金がもらえている)売っても家計に影響無いし、課税の方法も違っていて譲渡益から年間50万円の控除があるから毎年程々に売っていくのがお得なのだ。そして、この「GP@積立くん」のIDがあればネットで売却指示出来るようになるので、先日ネットで手続した訳だ。

そして、手始めに1オンスのメイプルリーフ金貨を一枚等価交換で自宅に届くようにネットで指示した。口座の金はそのうち全部売却されるのだろうが、かつて純金積立というものをしていた思い出としてこの金貨は手元に置いておこうと思ったのだ。貸し金庫を訪れる度に眺めてみよう。