市場価格は常に変動する

これから暫くは一般の人が投資する際に最低限知っておいて欲しい知識を書こうと思う。しかも数多の投資本には何故か書かれていない大切なこと。

一般に投資の対象となるものは株であれ通貨であれ市場で取引されている。市場とは、
  1. 値段さえ気にしなければいつでも売買出来る流動性がある。
  2. 特定の相手ではなく、誰でも同じ条件で売買できる公平性がある。
  3. 売買の値段は公衆に明らかにされる公開性がある。
という特徴を持つものだと思う。
市場は素晴らしい仕組みである。流動性によって何時でも換金出来る安心感がある。公平性によってその売買が不利な取引という心配がない。公開性によって価格の基準が生まれるから市場を介さない取引も出来るし、保有する資産価値も計算出来る。

しかし、その特徴故に市場価格は常に変動する。

例えば、超人気の饅頭屋を考えてみる。客は行列を作って待っている。饅頭を店に出せばたちまち売れる。これって定価でいつでも売れる訳だけど、買い手にとって常に品切れで買いたくても買えない。或いはコンビニの店頭。お客は欲しいものを定価でいつでも買えるけど、売り手にとっては常に商品の在庫を抱えていることになる。

市場は売りたい人と買いたい人が集まっている場所。売りたい人の中で一番安い売値と買いたい人の中で一番高い買値が口をあけて待っている。そこに(成行で)売りたい人がやって来た。その一番高い買値で取引成立。また(成行で)売りたい人がやって来た。さっきの買値はもうない。その次に高い買値で取引成立。売り手が増えれば価格は下がる。同様に買い手が増えれば価格は上がる。

そういう訳で株や為替など価格が変動するのは当たり前。それで価格の変動を利用して一儲けしようとするのが投資と思っている人の多いこと。価格の予測をしようというのがテクニカル分析という代物だけど、全く科学的根拠なし。そもそも、皆がそれをやったら予測が狂うでしょうに。短期的な価格の予測は不可能。

株価の予想をする投資本など何の役にも立たない。大体予想が当たるならそれで大儲け出来るはずだから、わざわざ本など書いてお金を貰う必要ない。著者自身が買った銘柄を推奨するのはポジショントークと言う。読者がそれを信じて投資しても得をするのは読者ではなく著者である。

尤も、株価は長期的にはGDPの伸びに合わせて上昇するものだと私は考えている。GDPが伸びる国の企業の株を長期に保有する。これが私の作戦。